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概要:29日の米金融市場では、国債利回りが急伸。朝方発表された指標が米経済の力強さを示す内容となり、米金融当局は年内にあと2回利上げが必要との観測が高まった。
29日の米金融市場では、国債利回りが急伸。朝方発表された指標が米経済の力強さを示す内容となり、米金融当局は年内にあと2回利上げが必要との観測が高まった。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 3.90% | 9.0 | 2.37% |
米10年債利回り | 3.84% | 12.9 | 3.47% |
米2年債利回り | 4.86% | 15.0 | 3.17% |
米東部時間 | 16時52分 |
全ての年限で国債が売られた。2年債利回りは15ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の4.86%に跳ね上がった。スワップ金利市場は、年内にあと1度でなく2回目の追加利上げが行われる確率を約50%織り込んだ。また指標の発表を受けて逆イールド(長短金利逆転)が進行した。
年内2回の米追加利上げ、50%強の確率と織り込む-金利スワップ市場
朝方発表された1-3月(第1四半期)米実質国内総生産(GDP)確定値は前期比年率2%増に上方修正されたほか、先週の米新規失業保険申請件数は2021年10月以来の大幅減となった。米景気は年初の大方の想定を上回る強さを見せている。米金融当局が注視するインフレ指標は小幅に下方修正されたが、目標の2%はなお大きく上回ったままだ。
米新規失業保険申請、2021年10月以来の大幅減少-祝日が影響か (1)
1-3月米GDP、前期比年率2%増に上方修正-個人消費が堅調 (1)
株式
四半期末のポジション調整により不安定な値動きとなったが、S&P500種株価指数は上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)のストレステスト(健全性審査)に合格した銀行大手など金融機関が上げを主導した。ウェルズ・ファーゴとJPモルガン・チェースはいずれも3%を超える上げとなった。
FRB、対象の大手23行全てが今年のストレステスト通過 (2)
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4396.44 | 19.58 | 0.45% |
ダウ工業株30種平均 | 34122.42 | 269.76 | 0.80% |
ナスダック総合指数 | 13591.33 | -0.42 | 0.00% |
ナスダック100指数はアンダーパフォーム。マイクロソフトやエヌビディアが下げ、足を引っ張った。マイクロン・テクノロジーは過剰在庫の解消ペースが鈍いとの懸念から売られた。
マイクロン6-8月期、堅調な売上高見通し-供給過剰緩和を示唆 (2)
BMOファミリー・オフィスのキャロル・シュリーフ最高投資責任者(CIO)は「市場は足元の強い経済指標をプラス、マイナスの両面から消化している」とし、「堅調なデータは経済がより底堅いことを示しているが、米金融当局による利上げ継続を後押しすることにもなる」と指摘した。
とりわけ経済データが引き続き力強い内容となり、4-6月(第2四半期)の企業決算が予想を上回るようなら、米金融当局が7月、おそらく9月にも利上げに踏み切ることは十分に想定できるという。
これはおそらく年内少なくともあと2回の利上げが必要で、連続利上げの可能性も「排除しない」とするパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の見解とも一致する。
景気下降やインフレ高止まりを巡る懸念にもかかわらず、S&P500種はこのまま行けば上期を約15%高で終える勢いだ。上期には地銀の相次ぐ破綻や地政学リスク、連邦債務上限問題などもあった。
LPLファイナンシャルのチーフ・テクニカル・ストラテジスト、アダム・ターンキスト氏は、過去のデータは株式市場で強気なモメンタムが続く可能性を示唆していると指摘する。1950年以降、上期に10%以上の値上がりとなった年は下期に平均で7.7%上昇し、82%の確率でプラスで終えているという。
ターンキスト氏はこの先、一定の波乱はあるだろうが、傾向として上期をプラスで終えた場合は下期にそこまで弱含まないことは朗報だと指摘。株価が下がれば「この新たな強気相場に足を踏み入れる買いの好機」になるだろうと述べた。
外為
外国為替市場では円が対ドルで続落し、年初来安値を連日で更新した。一時は144円90銭まで売られ、心理的節目となる145円に迫った。米景気の底堅さを示す指標を受けて債券利回りが急伸したことでドル買いが優勢になった。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1236.60 | 3.12 | 0.25% |
ドル/円 | ¥144.79 | ¥0.31 | 0.21% |
ユーロ/ドル | $1.0866 | -$0.0047 | -0.43% |
米東部時間 | 16時52分 |
円が対ドルで一時144円90銭、連日の年初来安値更新-NY市場 (1)
ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨戦略グローバル責任者、ウィン・シン氏は「ドル円相場が2月から6月半ばの130-140円、6月半ばから現在の140-145円に続いて、145-150円の新たなレンジに突入しようとしている」と指摘。「日本銀行に政策転換の兆しは見受けられず、金融政策の方向性の違いは広がる一方だ」と述べた。
ブルームバーグ・ドル・スポット指数は上昇し、一時は6月8日以来の高水準をつけた。
ユーロはドルに対して下落。当初は買われていたが、強い米指標を受けてドルがほぼ全面高となる中、値を消す展開となった。
原油
ニューヨーク原油先物相場は小幅に続伸。堅調な米経済指標が発表される中、主要中央銀行が示したタカ派的な金利見通しが意識され、日中は荒い値動きとなった。
この日発表された米経済指標では景気や労働市場の底堅さが示され、原油需要の潜在的な強さを示唆した。一方でこれにより、米金融当局が利上げを継続する可能性も高まった。
パウエルFRB議長は29日の講演で、インフレ率を当局目標の2%に押し下げるには、年内に少なくともあと2回の追加利上げが必要になる公算が大きいとの見解を示した。
パウエル議長、少なくとも年内2回の追加利上げ適切-連続での行動も
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比30セント(0.4%)高の1バレル=69.86ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント8月限は31セント(0.4%)高の74.34ドルで引けた。
金
ニューヨーク金相場は下げを埋める展開。米新規失業保険申請件数が予想外に減少したことなどを背景に、さらなる金融引き締めの観測が強まる中、スポット相場はオンス当たり1900ドルを割り込む場面もあった。
同統計を受けて米国債利回りが上昇し、金利を生まない金が圧迫される格好となった。しかし1900ドルを下回った後はすぐに持ち直し、利回りやドルの動きにもかかわらず、金への需要が続いていることを示唆した。
サクソバンクの商品戦略責任者オレ・ハンセン氏は「活発な取引で1900ドルを割り込んだ動きは、この機会を逃すまいとするテクニカルな売り手と買い手の闘いを示唆する」と指摘。「1900ドルを再び一気に上回ってきたことがショートカバーを促した」と述べた。
金スポット価格はニューヨーク時間午後2時45分現在、前日比ほぼ変わらずの1オンス=1907.97ドル。一時は0.7%安の1893.14ドルを付けた。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は4.30ドル(0.2%)下げて1917.90ドルで引けた。
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