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概要:米ナイキの株価が29日の時間外取引で下落した。同社が示した通期見通しが、市場の好評価を得られなかった。
米ナイキの株価が29日の時間外取引で下落した。同社が示した通期見通しが、市場の好評価を得られなかった。
マシュー・フレンド最高財務責任者(CFO)はアナリストとの電話会見で、2024年5月期の売上高について、消費者直販事業にけん引される形で1桁台半ばの伸びを見込んでいると述べた。ブルームバーグ集計のアナリスト予想では6%近い増加が見込まれていた。
ナイキの3-5月期利益はアナリスト予想をわずかに下回った
Source: Bloomberg
これに先立ちナイキが同日発表した3-5月(第4四半期)決算では、売上高がアナリスト予想を上回ったが、利益は予想をわずかに下回った。同社は膨らんだ在庫の処分に取り組んでいる。
3-5月期の世界売上高は5%増の128億ドル(約1兆8500億円)で、アナリスト予想の126億ドルを超えた。収益性の重要な指標である粗利益率も予想より高かったが、1株利益は市場予想平均に1セント届かなかった。
株価は通常取引後の時間外取引で一時3.5%安。今年の騰落率は29日終値まででマイナス3.1%となっている。
ジョン・ドナホー最高経営責任者(CEO)とナイキ経営陣は余剰商品に値引きで対処しており、利益率が圧迫されている。在庫は前年同期から若干増加した。同社は粗利益率が前年同期を下回った要因として、値引き率拡大に加え、「商品投入コスト上昇や高水準の輸送・物流費用」に言及した。
ただ投資家は、大中華圏での業績に満足するかもしれない。重要な成長市場である大中華圏で同社は再び勢いを取り戻しつつあるようだ。同地域の売上高は18億ドルで、アナリスト予想を上回った。
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