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概要:イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は、インフレ率が低下しても利上げが必要かもしれないとの認識を示した。家計や企業が失われた収入を取り戻そうとして物価が再度上昇するのを防ぐ必要があると語った。
2023年4月5日 2:55 JST
イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は、インフレ率が低下しても利上げが必要かもしれないとの認識を示した。家計や企業が失われた収入を取り戻そうとして物価が再度上昇するのを防ぐ必要があると語った。
英国のインフレ率は現在10.4%に上るが、エネルギー価格の下落や高水準だった前年同月との比較によるベース効果で、向こう数カ月に急低下する見通しだ。
だが、ピル氏は「総合インフレ率に自律的なモメンタム」が生まれるリスクに政策担当者は警戒すべきだと主張。「エネルギー価格による当初の勢いが後退するとしても」、自律的なモメンタムが生まれれば金融政策の対応が正当化されると論じた。
ピル氏の発言は、4日夜にジュネーブで行う予定の講演原稿で明らかになった。
UK Inflation Remains Close to Its Highest in Four Decades
Source: Office for National Statistics
ピル氏はまた、直近の見通しではなく今後1年から2年の間に何がインフレを動かすかについて、政策担当者は理解する必要があると指摘。基調的な物価の圧力が強い限り、総合インフレ率の低下から誤った期待を導き出すべきではないと述べた。
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