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概要:App Annieは「モバイル市場年鑑 2019」を発表。2018年の統計から、16〜24歳の若手ユーザーのアプリ利用動向や最新アプリビジネスの主流が見えてきた。
App Annieによるとスマートフォンのアプリ市場は依然として成長を続けており、ゲーム以外のアプリについてはサブスクリプション(月額課金)型のマネタイズが中心となってくるという(写真はイメージです)。
撮影:今村拓馬
アプリ市場のデータ分析を手がけるApp Annieは1月16日、2018年のモバイル市場の動向調査と2019年の成長予測をまとめた「モバイル市場年鑑 2019」を発表した。
App Annieの推計によると、2018年の全世界でのアプリダウンロード数は194億件。アプリ購入や逐次課金、サブスクリプション(月額課金)型によるアプリ消費支出は1010億ドル(10兆9878億円)にのぼった。
先進国でのスマートフォンの普及により、アプリ市場の成長は一段落したという見方もあるが、同社の日本代表ディレクターを務める向井俊介氏は「モバイル市場は依然成長中」と語っている。
今回発表されたモバイル市場年鑑 2019の詳細を見てみよう。
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全世界でアプリの利用時間は増えている。中でも写真系アプリ(標準のカメラやアルバムアプリ)の利用は2016年と比べ3倍以上に伸びている。
出典:App Annie
中でも16〜24歳のユーザーは、25歳以上の人と比べてゲームの利用頻度・時間は少なく、ゲーム外のアプリを日常的に使っているという。
10年後メインの顧客層となる16〜24歳のターゲット(ジェネレーションZ)を分析。
出典:App Annie
ニューヨーク証券取引場やNASDAQで上場し、高評価を獲得した企業の多くはモバイル向けサービスを展開する企業。
代表例は、Spotify、Pinduoduo、Tencent Music Entertainment。
出典:App Annie
アプリの総消費支出を見ると、上位の顔ぶれは変わらず中国、アメリカ、日本、韓国。
配車アプリやデリバリーサービス、ショッピングなどの決済を除くアプリ内支出を国ごとにランキング。
出典:App Annie
ゲーム以外のアプリでは、買い切りや逐次課金は過去のもの。いまやサブスクリプションが当たり前に。
出典:App Annie
ただし、米Epic Gamesの「フォートナイト」やネットフリックスなど、巨大なユーザー規模を持つパブリッシャーは、“手数料”のかかるAppStoreなど経由の課金方式を避け、独自でシステムを構築する動きがある。
ネットフリックスの場合は1月16日現在、新規加入者におけるiTunes支払いが選択不可となっている。iTunes経由で月額料金を払っている既存ユーザーやAndroidユーザーには今のところ影響はない。
撮影:小林優多郎
日本ではPayPayなどに代表されるファイナンス系アプリのダウンロード数も2018年は2016年比で70%増加。
出典:App Annie
しかし、日本では銀行系アプリの起動頻度が諸外国に比べて極端に少ない。
出典:App Annie
アプリ消費支出を会社別に見るとアプリ・ゲームともに中国・テンセントの売り上げが最も高い。日本勢はソニーやバンダイナムコ、mixiが健闘している。
出典:App Annie
Niantic注目の新作「ハリー・ポッター:魔法同盟」はリリース後30日で1億ドル超は確実と予想。
なお、同社は2019年のスマートフォン向けアプリの市場は、全世界の映画興行収入の約2倍となる1200億ドルを超え、ゲーム以外のアプリでは2018年に引き続きサブスクリプション系のサービスが成長すると予想している。
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(文・小林優多郎)
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