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概要:サム・アルトマン氏は、対話型人工知能(AI)「ChatGPT(チャットGPT)」を開発した米オープンAIの最高経営責任者(CEO)として突如解任される数週間前に、新たな半導体ベンチャー向けに世界有数の大口投資家から多額の資金を調達する方向で積極的に動いていた。内情を知る複数の関係者が明らかにした。
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2023年11月20日 3:11 JST
AIチップ事業設立目指し、資金集めのため中東訪問-関係者
「チグリス」プロジェクト、エヌビディアに対抗する狙い
サム・アルトマン氏は、対話型人工知能(AI)「ChatGPT(チャットGPT)」を開発した米オープンAIの最高経営責任者(CEO)として突如解任される数週間前に、新たな半導体ベンチャー向けに世界有数の大口投資家から多額の資金を調達する方向で積極的に動いていた。内情を知る複数の関係者が明らかにした。
このプロジェクトはコードネームで「チグリス」と呼ばれ、アルトマン氏は資金集めのために中東を訪問。AI向け半導体で現在大きなシェアを占めるエヌビディアに対抗できるようなAI特化型の半導体会社を設立する構想を抱いていたという。情報の部外秘を理由に匿名を条件に語った関係者によると、アルトマン氏の半導体ベンチャーはまだ設立されておらず、投資家との協議はまだ初期段階にある。
アルトマン氏は、アップルの元デザイン責任者、ジョニー・アイブ氏と共同で開発を進めているAI特化型ハードウエア端末向けの資金調達も視野に入れている。アルトマン氏はこれらの新規ベンチャー向けの資金を確保するため、 ソフトバンクグループやサウジアラビアの政府系ファンド(SWF)であるパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)、アブダビ首長国のムバダラ・インベストメントなどと交渉している。
アルトマン氏のチップ事業構想の規模や焦点、プロジェクトのコードネームなど、多くの詳細はこれまで報じられていなかった。
アルトマン氏による資金調達の取り組みは、オープンAIが重要な局面を迎えている中で起きた。オープンAIはベンチャーキャピタルのスライブ・キャピタル主導で従業員の株式を評価額860億ドル(約12兆8700億円)で売り出す計画の最終調整を行っている。ソフトバンクなども、この取引に参加することを希望していたが、後日行われる同様の売り出し計画の順番待ちリストに載せられたという。アルトマン氏はその間、自身の新たなベンチャー企業を検討するよう投資家に促した、と関係者2人が語った。
PIF担当者は現時点でコメントの要請に応じていない。オープンAI、ソフトバンク、ムバダラはコメントを拒否した。
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