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概要:10日の米株式相場は反発。11月に入ってからは堅調な地合いとなっている。大型ハイテク株が急伸し、米国債市場のボラティリティー(変動性)は低下。米連邦準備制度理事会(FRB)関係者から予想外の発言は出てこなかった。
ハイテク急伸でS&P500種は節目超え、マイクロソフト上場来高値
ドル指数反落も週間では上昇、原油は株高背景に続伸
上段:S&P500種株価指数、50日移動平均、100日移動平均、200日移動平均、下段:S&P500種の取引高
出所:ブルームバーグ
ウォール街の関心は引き続き米当局者発言に向けられている。アトランタ連銀のボスティック総裁は追加利上げを必要とせずに政策当局者は米国のインフレ率を目標値まで引き下げることが可能との見解を示した。サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は、インフレ抑制の進展が失速し経済が力強く推移する場合、政策金利を再び引き上げざるを得なくなる可能性があると述べた。
米ミシガン大学が発表した11月の消費者調査(速報値)では、長期のインフレ期待が2011年以来の高水準となった。
米消費者5-10年先インフレ期待、12年ぶりの高水準-ミシガン大
米連邦準備制度理事会(FRB)はインフレの2%目標に対するコミットメントを強調すると投資家は考えるだろうが、長期のインフレ期待が上昇していることはFRBが責務を完遂できないと消費者が確信していることを示していると、LPLファイナンシャルのチーフエコノミスト、ジェフリー・ローチ氏は指摘した。
ICE・BofAのMOVE指数、S&P500種株価指数
出所:ブルームバーグ
過去3カ月にわたって株式市場に広がっていた警戒感は、「年末の強欲」に変わってしまったと、バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジスト、マイケル・ハートネット氏が指摘。米国債利回り低下への期待が背景にあるという。
「年末の強欲」に米株市場は一変、国債利回り低下に誘われ-BofA
楽観は資金の流れに反映されている。EPFRグローバルのデータを引用したリポートによれば、世界の株式には11月8日までの週に88億ドル(約1兆3300億円)が流入した。依然としてキャッシュは選好されており、約777億ドルがマネー・マーケット・ファンド(MMF)に流入。年間では1兆4000億ドルの記録更新ペースとなっている。
UBSグローバル・ウェルス・マネジメントの米州担当最高投資責任者(CIO)、ソリタ・マルチェリ氏は「優良企業の増益に支えられ、株価指数には上昇余地がある」と指摘。「2024年は全体的に見て、バランスの取れたポートフォリオに資金を投じた投資家には良好な一年となりそうだ。株式と債券、オルタナティブ投資にわたって良好なリターンが期待できる」と述べた。
米国債
米国債市場では短・中期債が下げた一方、長期債は上昇した。朝方のミシガン大消費者マインド指数が最も材料視された。利回り曲線の調整および取引の巻き戻しが価格を動かす展開が続いた。格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは10日、米国の信用格付け見通しを従来の「安定的」から「ネガティブ」に修正した。財政の健全性にリスクがあると指摘している。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.76% | -0.6 | -0.12% |
米10年債利回り | 4.65% | 2.6 | 0.56% |
米2年債利回り | 5.06% | 4.4 | 0.88% |
米東部時間 | 16時58分 |
ミシガン大の消費者調査ではインフレ期待の上昇が明らかになり、米国債市場では午前のうちにフラットニングの動きが始まった。ニューヨーク時間午後3時までの先物取引高は20日平均の80%程度。担保付翌日物調達金利(SOFR)先物も全般に通常より薄い商いだった。
外為
ドル指数は反落。ただ、週間ベースでは2カ月ぶりの大幅高となった。この日はノルウェー・クローネが1%上昇し、主要10通貨をアウトパフォーム。同国中銀による来月の利上げ観測が広がっている。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1266.15 | -1.88 | -0.15% |
ドル/円 | ¥151.53 | ¥0.18 | 0.12% |
ユーロ/ドル | $1.0685 | $0.0017 | 0.16% |
米東部時間 | 16時58分 |
ブルームバーグ・ドル指数は週間ベースで0.8%上昇。この日の下げはパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長による前日の発言が響いた。市場の焦点は14日発表の10月消費者物価指数(CPI)に移った。
ドルは対円で5日連続で上昇。一時は1ドル=151円60銭まで上げた。
FRBのタカ派的な姿勢を予測してドルのロングポジションを積み上げていた投資家が、急速に手じまっているとBofAのストラテジストはリポートで指摘。ドル・ロングは今年特に集中した取引だったという。
「ドル・オーバーウエートのポジションは劇的に縮小され、センチメントは2021年初期以来の顕著な変化を迎えた」と説明している。
出所:ブルームバーグ
原油
ニューヨーク原油先物相場は続伸。株高を背景に買いが優勢になった。ただ、週間では3週連続安となった。世界の需要を巡る懸念が強まっていることに加え、イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦闘によって押し上げられたリスクプレミアムの巻き戻しが背景にある。
ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物はこの日、おおむね堅調に推移した。米ミシガン大学が発表した11月の消費者調査(速報値)は大きな材料にならなかった。需要減退や供給増をめぐる懸念が長期的な下落基調を招いている。
マイケル・トラン氏らロイヤル・バンク・オブ・カナダのアナリストは「先物相場は売られ過ぎのようだ」とリポートに記述。「原油価格は短期的に上昇する可能性があるが、需要鈍化への懸念の高まりは、向こう数週間の相場回復期待を十分抑制するだろう」と続けた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は、前営業日比1.43ドル(1.9%)高の1バレル=77.17ドル。北海ブレント1月限は1.42ドル高の81.43ドルで引けた。
金
金は反落。スポット価格は週間ベースでは2週連続で値下がりし、9月以来の大幅安となった。安全な資産としての逃避需要が後退したほか、米金融政策当局者がハト派的な金融政策に否定的な見解を示したことが手掛かりとなった。
パウエルFRB議長、適切なら一段の引き締め「ためらわない」 (3)
ブリオン・ボールトの調査責任者、エイドリアン・アッシュ氏は「イスラム組織ハマスの奇襲攻撃以降、金に対する投機的な見方が強まっていたが、その勢いは失速した。今は中央銀行による買いとアジアの祝日に伴う需要が強固な支えとなっている」と指摘。「短期金利が近く低下する可能性が低い中で、金のロングポジションを新たに積み上げるには新しい材料が必要だろう」と述べた。
金スポット価格はニューヨーク午後4時15分現在、前日比21.53ドル(1.1%)安の1オンス=1937.02ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は32.10ドル(1.6%)下げて1937.70ドルで引けた。
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