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ＦＲＢ、米銀へのリスクを認識－商業用不動産と高金利が要因
概要：米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）は９日、商業用不動産と金利上昇に起因する銀行の潜在的損失について注視していると明らかにした。
2023年11月10日 12:01 JST
ＦＲＢはシリコンバレー銀行などの破綻後、監督を強化
ほとんどの金融機関は十分な資本を有している
米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）は９日、商業用不動産と金利上昇に起因する銀行の潜在的損失について注視していると明らかにした。
ＦＲＢは半期に一度の監督報告書で懸念される分野を示し、今年複数の中堅金融機関が破綻したことを受けて監督を強化していると付け加えた。報告書は、昨年の急激な利上げが銀行に与えている影響をあらためて浮き彫りにした。
ＦＲＢは「連邦準備制度は、監督の取り組みを強化する追加措置にコミットしている」と表明した。
３月に起きたシリコンバレー銀行（ＳＶＢ）とシグネチャー・バンクの破綻は、連邦政府による監督に隙間があることを露呈させた。ＦＲＢのバー副議長（銀行監督担当）は改革を約束。新たな規制に加え、銀行の金利流動性リスク管理の精査方法を見直すとしている。
ＦＲＢを含む米銀行監督当局は、数カ月前から商業用不動産市場について警鐘を鳴らしてきた。ＦＲＢは６月に、このセクターでストレスに直面している信用力のある借り手と協力するよう金融機関に要請した。不動産所有者は借り入れコスト高騰に伴い圧力にさらされている。
ＦＲＢは、懸念事項があるにもかかわらず全体として銀行システムは健全であり、ほとんどの金融機関は十分な資本を有していると結論付けた。「全体として、銀行の流動性は潤沢であり、短期ホールセール資金への依存は限定的だ。ローンの延滞は一部分野で増加しているが、まだ低い」という。
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