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概要:資産規模で世界最大級の銀行、中国工商銀行(ICBC )がサイバー攻撃を受け、幅広い取引決済のクリアリング業務が遂行できなくなった。これに伴い、顧客は取引ルートの変更を余儀なくされ、トレーダーとブローカーは影響の大きさを見極めようと急いだ。
2023年11月10日 7:25 JST
米国債取引に影響が出ていると値付け業者、銀行、証券会社に注意喚起
「サイバーセキュリティーの問題を認識している」と米財務省報道官
資産規模で世界最大級の銀行、中国工商銀行(ICBC )がサイバー攻撃を受け、幅広い取引決済のクリアリング業務が遂行できなくなった。これに伴い、顧客は取引ルートの変更を余儀なくされ、トレーダーとブローカーは影響の大きさを見極めようと急いだ。
非公開情報を理由に事情に詳しい複数の関係者が匿名で語ったところでは、8日夜に始まった問題によって米国債の取引に影響が出ているとマーケットメーカー(値付け業者)と銀行、証券会社にICBCは注意喚起した。
米財務省の報道官は「われわれはサイバーセキュリティーの問題を認識しており、連邦規制・監督当局に加え、主要な金融セクターの参加者とも定期的に連絡を取り合っている。状況を引き続き注視している」と電子メールで配布した発表資料で回答した。
ICBCの担当者からこれまでのところコメントは得られていない。米証券取引委員会(SEC)の報道官は、コメントを控えた。
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