アトランタ連銀総裁、銀行融資は厳格化－選挙の年も責務達成に注力

米アトランタ連銀のボスティック総裁は、３日に行われたブルームバーグとのインタビューで、金融政策当局者には金利変更を急がずに経済の動向を見守る時間的な余裕があるとの認識を示した。そのほかには、銀行の融資基準の厳格化や労働市場見通し、来年の金融政策など多岐にわたり自身の見解を語った。金利以外に関する主なインタビュー内容は以下の通り。

アトランタ連銀総裁、ＦＯＭＣには金利変更急がず動向見守る時間ある

銀行の信用引き締めについて

信用引き締めが迫りつつある。大小の金融機関のバンカーや金融市場関係者からは、より慎重かつ消極的になっているとの声を聞くと述べた。

「銀行はそれほど活発な融資を考えていない。融資するとしても大抵は以前と比べて小規模だ。従って融資減速の明らかな兆候があるとみており、その見方は今後数カ月間では変わらないだろう」と語った。

労働市場について

労働市場が緩和していることもあり、今年初めに耳にした「労働力のつなぎ留め」は弱まっており、求人への応募増や離職減が見られつつあると話した。

「今の段階では労働市場は引き続き逼迫（ひっぱく）している。しかしいずれも相対的なものだ。１年や１年半前は『誰一人として辞められては困る。なぜならその分を埋めるのは非常に難しいからだ』との声が聞かれたが、今では聞かれない」と語った。

米大統領選挙がある来年の金融政策について

選挙年の政策については、金融当局が圧力を受ける可能性を認めながらも、インフレと雇用における責務の達成に引き続き専念していくとの考えを示した。

「われわれの措置を必要な場所へ届けるために何かしら行動が求められるのであれば、それを実行するのはわれわれの義務だ」と発言。「ある場所へ行くのに何か必要なのであれば、私はそれを支持する。そのために圧力を受けても構わない。われわれは正しいことを行うべきだ」と述べた。