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概要:米株式市場ではS&P500種株価指数が3営業日続伸。 米連邦公開市場委員会(FOMC)は前会合に続き主要政策金利を22年ぶり高水準で据え置くことを決定した。会合後のパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を受け、市場では事前に考えられたような「タカ派的見送り」ではないとの受け止め方が広がった。
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2023年11月2日 5:45 JST
円は1ドル=150円台後半に反発、円安けん制発言で介入警戒感も
米財務省、四半期入札の規模拡大ペースを鈍化-市場予想も下回る
米株式市場ではS&P500種株価指数が3営業日続伸。 米連邦公開市場委員会(FOMC)は前会合に続き主要政策金利を22年ぶり高水準で据え置くことを決定した。会合後のパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を受け、市場では事前に考えられたような「タカ派的見送り」ではないとの受け止め方が広がった。
FOMC、利回り上昇で利上げの必要性低下と示唆-選択肢は残す
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4237.86 | 44.06 | 1.05% |
ダウ工業株30種平均 | 33274.58 | 221.71 | 0.67% |
ナスダック総合指数 | 13061.47 | 210.23 | 1.64% |
FOMC声明文とパウエル議長の会見では、最近の国債利回りの上昇や、それが今後の金融政策にどんな影響を与える得るかについての言及もあった。市場には、長期金利が大幅に上昇したことで、米金融当局が達成しようとしてきた目標が一部達成されたとの見方が出ている。
FOMC声明:金融・与信の引き締まり、経済や物価に影響する可能性
イートロの米投資アナリスト、キャリー・コックス氏は「利上げが見送られた主な理由は債券利回りの上昇だ。これは投資家にとって安心材料となるはずだ。米金融当局は全体像に注意を払っており、金融環境が大幅に引き締まった中でやみくもに利上げを行えば、経済が崖っぷちに立たされる恐れがあることを知っている」と述べた。
グローバルXのポートフォリオストラテジスト、ダマニック・ダンテス氏は「最近の利回り上昇を踏まえると、米金融当局が12月に利上げを行う可能性は低くなっている。インフレを抑制し続けるため、その後で利上げを行う可能性はある。9月FOMC会合以降の金融環境の引き締まりで当局の目標は部分的に達成した格好だ」と語った。
国債
米国債相場は大幅に上昇(利回りは低下)。午前に米財務省の四半期入札発表を受けて上昇した後、FOMC政策発表とパウエルFRB議長会見を受けて一段高となった。10年債利回りは一時19ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)余り低下。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.93% | -16.8 | -3.30% |
米10年債利回り | 4.74% | -19.5 | -3.94% |
米2年債利回り | 4.95% | -14.0 | -2.74% |
米東部時間 | 16時43分 |
米財務省が発表した四半期定例入札の規模は前四半期に比べて拡大したが、増額ペースは大半の主要ディーラーの予想より緩やかだった。
米財務省、四半期入札の規模拡大ペースを鈍化-市場予想も下回る
イエレン財務長官は政府の借り入れ増加が利回り上昇を引き起こしたとの見方を受け入れていないが、市場参加者は米財政赤字拡大への懸念の強まりを指摘している。財務省は1日の発表資料で、四半期入札での中長期債の発行拡大はあと1回必要になり得るとの予想を示した。
ブリーン・キャピタルの金利商品責任者ラス・サート氏は、米財務省は「賢明な発表をした。タームプレミアムと金利の絶対水準を暗黙のうちに考慮したことを意味する」と分析した。
為替
ブルームバーグ・ドル・スポット指数は小反落。強弱まちまちな経済指標に反応して日中は方向感に欠く動きとなったが、取引終盤には米国債利回りの一段の低下を受けてドル売りが鮮明となった。
この日発表の経済指標では、10月の製造業総合景況指数が3カ月ぶり水準に低下。求人件数は予想外に増加し、2カ月連続でプラスとなった。ADPリサーチ・インスティテュートの調査による10月の民間雇用者数は市場予想を下回る伸びとなった。
米ISM製造業指数、3カ月ぶり低水準-自動車ストの影響示唆
米求人件数は955万件、予想外の2カ月連続増加-市場予想940万件
米ADP民間雇用、10月は予想下回る伸び-労働需要の後退示唆
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1274.16 | -2.20 | -0.17% |
ドル/円 | ¥150.89 | -¥0.79 | -0.52% |
ユーロ/ドル | $1.0571 | -$0.0004 | -0.04% |
米東部時間 | 16時44分 |
円相場は1ドル=150円台後半に反発。神田真人財務官の円安けん制発言を受けて介入警戒感も強まった。
ただ、ドイツ銀行の為替調査グローバルヘッド、ジョージ・サラベロス氏は、日本銀行の円買い介入が機能する可能性は低いと指摘。同氏は顧客向けリポートで、「利回りや対外収支といった円相場を動かしている要因を一見すると、円はトルコ・リラやアルゼンチン・ペソと同じ部類に属する」と指摘。「円を防衛する日本の介入は良くて無力、最悪の場合には状況を悪化させることになるだろう」と続けた。
原油
ニューヨーク原油先物相場は3日続落。イスラエルとイスラム組織ハマスの戦争がもたらすリスクを投資家が精査する中、供給拡大の兆しが意識された。
ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物相場は値幅が3ドルに上るなど、不安定な値動きとなった。イスラエルがパレスチナ自治区ガザに地上侵攻を開始して以来初めて、外国人の現地脱出が始まり、今回の戦争に伴うリスクプレミアムの低減につながった。
米国の原油在庫は全国、および米国最大の貯蔵拠点であるオクラホマ州クッシングの両方で増加。需給面でも原油相場には逆風が吹いている。WTIのプロンプトスプレッド(期近2限月の価格差)は33セントまで縮小。目先の供給に対する懸念が和らいでいることを示した。WTIは7月以来初めて100日移動平均線を割り込んだ。これはテクニカル分析で、さらなる売りを誘発する弱気なサインとされる。
世界の需要に関するデータは強弱まちまち。米国の消費量は8月に、ここ4年で最大となる一方、世界最大の石油輸入国である中国の製造業は先月、再び縮小に転じた。英石油大手BPは世界のガソリン、ディーゼル市場は供給過剰の状態にあると指摘した。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は、前日比58セント(0.7%)安の1バレル=80.44ドルで終了。北海ブレント1月限は39セント下げて84.63ドルで引けた。
金
金相場は下落。パウエルFRB議長がFOMC後の会見で次回会合については決定していないと述べ、年内の追加利上げがあり得ると示唆したことが重しとなった。
パウエル議長は会見で「12月については全く決めていない」と発言。「経済成長や労働需要の底堅さを示す最近のデータに留意している」と述べた。
金スポット相場はイスラエルとハマスの戦争による影響が波及するとの懸念から、10月27日に5月以来初めて1オンス=2000ドルを突破したが、その後は押し戻されている。米金融当局がインフレ退治に向けて高金利を維持する方針を示していることで米長期金利が押し上げられ、金の上値を抑える要因となっている。
金スポット価格はニューヨーク時間午後2時36分現在、前日比0.2%安の1オンス=1980.08ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は、6.8ドル(0.3%)下げて1987.50ドルで引けた。
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