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概要:市場で最も著名な債券弱気派の一部が、米国債相場の歴史的な大幅下落は行き過ぎだと述べている。
アックマンが米国債ショートをカバー、景気減速の兆しを指摘
ビル・グロース氏は短期金利先物を買い、リセッション見越す
市場で最も著名な債券弱気派の一部が、米国債相場の歴史的な大幅下落は行き過ぎだと述べている。
資産家ビル・アックマン氏は23日のソーシャルメディアへの投稿で、世界的なリスクが高まる中で、米国債のショートポジションを解消したことを明らかにした。パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の共同創業者であるビル・グロース氏は、年内のリセッション(景気後退)入りを見越して担保付翌日物調達金利(SOFR)に連動した先物を購入していると述べた。
両氏がコメントした23日の米国債市場では、利回りが急速に方向転換した。30年債利回りは5.18%付近でピークを付けた後、約21ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下。10年債利回りは16年ぶりに5%を超えた後、約19bp低下した。
ビル・アックマン氏
Source: Bloomberg
弱気派の両氏のこうした動きが、現在の債券売りのピークを知らせるものかどうかはまだ不明だ。10年債利回りが6%台まで上昇する可能性もなくはないと言う市場関係者がいるのも確かだ。
だが、市場心理がより大きく転換する兆候も見られる。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は先週、長期債利回りの上昇が金融引き締め圧力を弱めると示唆した。これを受け、11月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ観測が後退し、フェデラルファンド(FF)金利先物の建玉残高は急減した。イスラエルとイスラム組織ハマスの戦争が中東地域全体に拡大するとの懸念の増大も、投資家の安全志向を促している。
パーシング・スクエア・キャピタル・マネジメントの創業者であるアックマン氏はX(旧ツイッター)への投稿で、「現在の長期金利で米国債のショートを維持するには、世界にリスクがあり過ぎる」と指摘。「最近のデータが示す以上の速度で経済は減速している」との見方を示した。
グロース氏も「より高くより長く」の米政策金利見通しは「昨日のマントラだ」と述べた。かつて「債券王」称された同氏は、地方銀行の混乱や自動車ローン延滞の増加が「米経済の著しい減速」を示唆していると説明。2年債と10年債の利回り差、および2年債と5年債の利回り差はいずれも年末までにプラスに転じると予想した。
アックマン氏が行っていたような米国債下落を見込む取引はここ数年、勝利の賭けだったことが判明している。ブルームバーグ・グローバル・アグリゲート米国債指数は年初来で4.8%下落。2022年の記録的な17%下落に続き、同指数は前例のない3年連続のマイナスに向かいつつある。
UBSグローバル・ウェルス・マネジメントの米州資産配分部門責任者ジェーソン・ドラホ氏は顧客向けリポートで「市場は不安定な状態が続きそうだ」とし、「成長と金利、米金融当局の相互関係がどう作用しているかがまさに不明確」であるためだと付け加えた。
アックマン氏は8月上旬、株式投資のヘッジおよび単独で確率の高い投資としてオプションを通じて米30年債をショートにしていると公表。グローバル化の後退やエネルギー転換などによりインフレ圧力が持続し、財政赤字穴埋めのための米国債増発が利回りを押し上げるとの見方を示していた。
30年債利回りは7月末以降、100bp近く上昇している。
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