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概要:19日の米株式相場は続落。中東情勢悪化の可能性を示す兆候に注目が集まる中、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を巡り、荒い値動きとなった。
10年債利回りが5%に接近、2年債と10年債の逆イールドが縮小
中東情勢に引き続き注目、NY原油は89ドル台
19日の米株式相場は続落。中東情勢悪化の可能性を示す兆候に注目が集まる中、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を巡り、荒い値動きとなった。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4278.00 | -36.60 | -0.85% |
ダウ工業株30種平均 | 33414.17 | -250.91 | -0.75% |
ナスダック総合指数 | 13186.17 | -128.13 | -0.96% |
S&P500種株価指数は前日終値を挟んでもみ合う場面が目立ったが、結局は3日続落で終えた。シリア南部の米軍事拠点を複数のドローンが攻撃したほか、米駆逐艦がイエメンからの巡航ミサイルとドローンを迎撃した。イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が飛び火し、紛争地域が拡大する懸念が広がった。決算が失望を誘ったテスラは9%余り下落した。
テスラ:3Q調整後1株利益、市場予想下回る:スナップショット
ブック・リポートの著者、ピーター・ブックバー氏は「パウエル議長は11月1日に金利を引き上げる可能性を一掃した。しかし、市場を浮かれさせないために追加利上げの可能性を残した」と指摘。「短期金利はもう決まったかのように低下しているが、長期金利の上昇は当局が市場の長期部分で制御力を失いつつあることを改めて証明している」と述べた。
LPLファイナンシャルのチーフエコノミスト、ジェフリー・ローチ氏は「米連邦公開市場委員会(FOMC)はインフレが今後数四半期にどの水準で落ち着くか確信を持てない。従って事前に政策を表明することはない。FOMC会合は毎回、予断を持たない『ライブ』な会合となるだろう」と述べた。
米国債
米国債市場では10年債利回りが上昇し、5%に接近。一方、金融政策に敏感な2年債利回りは低下した。金利スワップ市場が現在織り込む最初の利下げは来年7月となっており、従来見込んでいた来年9月から前倒しされている。現在の引き締めサイクルで利上げがあと1回実施される確率は、50%未満となっている。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 5.11% | 11.3 | 2.26% |
米10年債利回り | 4.99% | 7.5 | 1.52% |
米2年債利回り | 5.16% | -6.2 | -1.18% |
米東部時間 | 16時52分 |
2年債と10年債の逆イールドは急速に縮小。過去1年で最小となった。パウエル議長が次回FOMC会合での金利据え置きを示唆した一方、将来の利上げについては可能性を残し、高金利の長期化を示唆したことが背景にある。
10年債利回り
為替
ニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。短期債利回りと共に下げた。パウエルFRB議長がFOMCは「不確実性とリスク、そしてこれまで実施してきた措置を踏まえ、慎重に進んでいる」と述べたことが、ドル売りを誘った。円は対ドルで小反発。ただ、パウエル議長の発言直前に1ドル=149円96銭まで下げる場面もあった。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1273.63 | -1.73 | -0.14% |
ドル/円 | ¥149.80 | -¥0.13 | -0.09% |
ユーロ/ドル | $1.0582 | $0.0046 | 0.44% |
米東部時間 | 16時52分 |
原油
ニューヨーク原油先物相場は続伸。米政府の制裁停止でベネズエラ産原油の供給が増えるとの期待が広がったものの、中東の紛争による供給減少の懸念が和らぐには至らず、またも荒い動きとなった。
開かれた大統領選を計画する見返りとして、米国が対ベネズエラ制裁の一部を停止したことにより、同国の原油生産は日量20万バレル増える可能性があるとアナリストらは見積もっている。これは約25%の増加に相当する。
米、ベネズエラ産石油や債券対象の制裁緩和-開かれた大統領選を期待
トレーダーらはなお、ベネズエラ産原油が市場を支え得るペースと規模を見極めようとしている。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」は、これを受けて政策を変更する必要性は想定していないと報じられている。米オクラホマ州クッシング貯蔵施設の原油在庫が9年ぶり低水準となっていることも、市場を神経質にさせている。
イラクで米軍などが駐留するの基地がドローンに攻撃されたことを含め、イスラエルとハマスの戦争に関連した攻撃に関する報道も相場の荒い動きにつながった。
オアンダのシニアマーケットアナリスト、エド・モヤ氏はベネズエラ産原油は需給ひっ迫に対する「応急措置」にしかならないと指摘。
「中東で戦争が拡大するリスクによって、西側諸国は原油不足や供給混乱を補おうと躍起になる可能性が高い」とも述べ、「ベネズエラは生産を有意な水準に引き上げることはできない。従って原油価格が落ち着いたとしても、一時的なものになるはずだ」と話した。
WTI先物
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物11月限は、前日比1.05ドル(1.2%)高の1バレル=89.37ドルで終了。北海ブレント12月限は88セント上げて92.38ドルで引けた。
金
ニューヨーク金相場は続伸。スポット価格は約11週間ぶりの高値付近に上昇した。中東の危機が激化するとの懸念から、買いが優勢になった。
危機エスカレートの脅威は逃避先資産の需要増加につながっており、金はハマスがイスラエルを攻撃する前の営業日から6%余り値上がり。一方で米国債利回りの上昇は、利息を生まない投資先である金の上値を抑えている。
パウエル議長はこの日の講演で、地政学的な緊張は「極めて高い状態にある」とも述べ、こうした状況による主要リスクにも言及した。
金スポット価格
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は、前日比12.20ドル(0.6%)高い1オンス=1980.50ドルで終了した。スポット価格はニューヨーク時間午後2時25分現在、1.2%高の1971.15ドル。
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