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概要:29日の欧州債市場ではドイツ債が中期債を中心に上昇。ユーロ圏だけでなくフランス、オランダ、ポルトガル各国のインフレが9月に減速したことに反応した。利上げサイクルの終了を示唆した政策当局者の発言も材料視された。
29日の欧州債市場ではドイツ債が中期債を中心に上昇。ユーロ圏だけでなくフランス、オランダ、ポルトガル各国のインフレが9月に減速したことに反応した。利上げサイクルの終了を示唆した政策当局者の発言も材料視された。
ユーロ圏コアインフレ、1年ぶり低水準-ECB利上げ休止後押し (1)
ドイツ10年債利回りは8月23日以来の大幅な低下となった。短期金融市場では、年末に想定されているピーク金利までに欧州中央銀行(ECB)による4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げが織り込まれている。前日は同5bpだった。来年に見込まれている利下げ幅は計65bpと、前日の58bpから拡大した。
ECB政策委員会メンバーのビルロワドガロー・フランス銀行(中銀)総裁が現在の金利水準は適切との見解を示したほか、政策委員会メンバーのバスレ・スロベニア中銀総裁は利上げは完了した可能性が高いと指摘。政策委員会メンバーのカザークス・ラトビア中銀総裁は、ECB政策金利が恐らく長期間据え置かれるだろうとの見通しを示した。
英国債は超長期を除いて上昇。トレーダーによるイングランド銀行(英中銀)の利上げ見通しは後退。来年3月までに計21bpの追加利上げが織り込まれているが、前日の同24bpから低下した。来年末までの利下げ見通しは計46bpで変わらずだった。
欧州株は続伸。インフレ鈍化の兆しや高級品株の上昇が支援材料となり、四半期ベースでの下げ幅縮小に寄与した。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストが高級品株の投資判断を「オーバーウエート」に引き上げたことが好感された。テクノロジー株も上昇。不動産関連銘柄は7営業日ぶりに反発した。ストックス欧州600指数は0.4%上昇した。
9月29日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)
株 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ストックス欧州株600 | 450.22 | +1.72 | +0.38% |
英FT100 | 7,608.08 | +6.23 | +0.08% |
独DAX | 15,386.58 | +63.08 | +0.41% |
仏CAC40 | 7,135.06 | +18.82 | +0.26% |
債券 | 直近利回り | 前営業日比 |
---|---|---|
独国債2年物 | 3.20% | -0.08 |
独国債10年物 | 2.84% | -0.09 |
英国債10年物 | 4.44% | -0.05 |
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