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概要:28日の米国株式市場は続伸。先週末のジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)における一連の当局者発言を消化する展開となった。
市場は今週に発表が相次ぐ雇用・インフレの重要指標待ち
2・5年債入札、最高落札利回りが金融危機前以来の高水準
28日の米国株式市場は続伸。先週末のジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)における一連の当局者発言を消化する展開となった。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4433.31 | 27.60 | 0.63% |
ダウ工業株30種平均 | 34559.98 | 213.08 | 0.62% |
ナスダック総合指数 | 13705.13 | 114.48 | 0.84% |
3主要株価指数いずれもプラス圏で引けた。個別銘柄では日用品・工業品メーカーの米3Mが5%余り上昇。欠陥のある戦闘用耳栓を米軍に販売したとされる訴訟で、55億ドル(約8050億円)余りを払って決着させることで暫定合意に達したとのブルームバーグ・ニュース報道が意識された。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はジャクソンホール会合の講演で、必要なら追加利上げの用意があると述べる一方、データ次第で「慎重に進める」考えを強調した。
そのため投資家にとっては9月1日に発表される8月雇用統計などが極めて重要となる。ニュースレター「ザ・セブンズ・リポート」の創業者トム・エッセイ氏は「今週は重要な週となる。株高の柱となる『ソフトランディングまたはノーランディング』と『ディスインフレ』の論調を裏付ける、あるいは損なう機会となり得るためだ」と指摘。「前者なら反射的に値上がりし、後者なら急落の引き金となる恐れがある」として動向を注視する考えを示した。
プリンシパル・アセット・マネジメントのチーフ・グローバルストラテジスト、シーマ・シャー氏は、足元の雇用、賃金、インフレ指標は力強いが、11月までには経済減速の明確な兆しが出てくるはずだとみている。
シャー氏は「米政策金利はピークに達したというのが当社の見解だ」とした上で、「当然ながら、米経済が力強さを維持し、インフレ再加速のリスクがくすぶる限り、米金融当局はインフレ圧力を引き続き警戒する必要がある」と述べた。
相場の方向性を探る上で、チャート分析も注視すべき重要な水準を提供する。
ファンドストラット・グローバル・アドバイザーズのテクニカル戦略責任者、マーク・ニュートン氏はS&P500種で4440の水準に注目している。これはフィボナッチリトレースメントで38.2%のライン近辺にあり、株高が持続する上で重要な節目となる。またS&P500種の構成企業は目下、200日移動平均を上回っている企業と下回っている企業がほぼ拮抗(きっこう)している。7月下旬時点では、約3の2の企業が200日移動平均を上回っていた。
中国当局が株価対策を打ち出したことが追い風となり、中国企業の米国預託証券(ADR)で構成するナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国株指数(USX中国株指数)も上昇した。
米国債
米国債相場では、短・中期債がアウトパフォームした。この日実施された2年債と5年債入札ではまずまずの需要を集めた。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.28% | -0.6 | -0.13% |
米10年債利回り | 4.21% | -3.0 | -0.70% |
米2年債利回り | 5.05% | -3.0 | -0.59% |
米東部時間 | 16時43分 |
2年債と5年債入札では、最高落札利回りが2008年の世界的金融危機より前の高水準をつけた。米追加利上げ観測から先週、債券売りが膨らんだことを反映した。
450億ドルの2年債入札では、最高落札利回りが5.024%となり、2006年以来の高水準。
460億ドルの5年債入札では最高落札利回りが4.400%と、昨年9月の水準を抜き、2007年以来の高水準となった。
ウェスタン・アセット・マネジメントは利回りが魅力的な水準にあるため、債券はこの先アウトパフォームすると予想。政策金利に関するパウエル議長のけん制にもかかわらず、JPモルガン・チェースも債券に対して強気な姿勢を維持している。米金融当局が再び利上げに踏み切ったとしても、2007年以来の高利回りによる収益を上回るほどの債券の値下がりは生じないと強気派は主張する。
米国債の高利回りが投資家引き付け、パウエル議長の警告にかかわらず
為替
ニューヨーク外国為替市場では、円が対ドルで3営業日続落。一時は0.2%安の146円74銭まで売られ、年初来安値を更新した。市場関係者によると、147円の水準ではオプション絡みのドル売りが控えている。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1242.67 | -0.67 | -0.05% |
ドル/円 | ¥146.53 | ¥0.09 | 0.06% |
ユーロ/ドル | $1.0817 | $0.0021 | 0.19% |
米東部時間 | 16時43分 |
円は今年、主要10通貨の中で最もパフォーマンスが悪く、対ドルで10%余り下落している。
ゴールドマン・サックス・グループは円の対ドル相場について、日本銀行がハト派的な姿勢を堅持すれば、1990年6月以来の水準となる1ドル=155円まで円安・ドル高が進む可能性があるとの見方を示した。
ゴールドマン、1ドル155円まで円安進むと予想-日銀ハト派堅持なら
ブルームバーグ・ドル・スポット指数はほぼ変わらず。必要なら追加利上げの用意があると表明し、データを見極める姿勢を示したパウエル議長の発言を消化する動きとなった。中国が株式市場支援策を発表したことで、当初はリスク通貨への買い意欲が高まり圧迫されたが、持ち直した。
原油
ニューヨーク原油先物相場は3営業日続伸。夏場の薄商いの中、株式相場の動きに連れて小幅に上昇した。
ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油の未決済建玉の総計は、6月上旬のピーク時を16%ほど下回っている。原油市場にはまだら模様の需要見通しや、イランとベネズエラからの供給拡大の可能性といった弱材料があるが、この日は金融市場全般のリスクオンセンチメントを受けて上昇する展開だった。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前週末比27セント(0.3%)高の1バレル=80.10ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント10月限は6セント(0.1%)下落し、84.42ドルとなった。
金
金相場は米国債利回りが低下する中で反発。金は利子を生まないため、金利が高い際には通常アンダーパフォームする。
金スポット相場はニューヨーク時間午後2時31分現在、前週末比0.3%高の1オンス=1919.81ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は6.90ドル(0.4%)高の1946.80ドルで引けた。
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