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概要:15日の米株式相場は反落。終盤に下げ足を速めた。米金融当局のインフレとの闘いはまだ終わっていないとの見方が広がった。
S&P500種株価指数と50日移動平均
出所:ブルームバーグ
この日は7月の米小売売上高が市場予想を上回る伸びとなったことで、経済が金利上昇を乗り切り、金融当局が政策反転を思いとどまる可能性を示唆した。業種別では金融が安く、指数全体の重しとなった。フィッチ・レーティングスはJPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカ(BofA)など一部米銀の格下げを警告した。最高経営責任者(CEO)が辞任を表明したディスカバー・ファイナンシャル・サービシズは大幅安となった。
米小売売上高、7月は市場予想を上回る伸び-前月分も上方修正 (2)
フィッチのアナリスト、米銀の一部格下げを警告-報道
スパウティング・ロック・アセット・マネジメントのチーフストラテジスト、リース・ウィリアムズ氏は電話取材で、「直近のデータである小売売上高は、米経済が依然としてかなり良く持ちこたえていることを示している」とし、「半年前に想定されていたより経済が順調なことは明白だ」と述べた。
インフレ率が年内に金融当局の目標である2%に低下し、その水準で維持されることに、ウィリアムズ氏は懐疑的な見方を示した。
金融当局者も慎重なトーンだ。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は15日のイベントで、インフレ率は低下してきているものの、「依然として高過ぎる」と述べた。
カシュカリ総裁、インフレは抑制進展しているが「依然高過ぎる」 (1)
カシュカリ総裁の発言
Source: Bloomberg
企業決算を見ると、ホーム・デポの5-7月(第2四半期)利益はアナリスト予想の平均を超えた。消費者による住宅の修繕やリフォームへの支出が想定をやや上回っていることが示唆される。今週はターゲットとウォルマートの決算発表も予定されており、消費者の動向をつかむ上でさらなる情報が得られそうだ。
ホーム・デポ、5-7月は利益が予想上回る-住宅修繕の支出が継続
金融引き締めの影響が時間差を伴って表れる中、消費者関連企業が価格決定力をいつまで維持できるか、市場は慎重姿勢を強めている。
クロスマーク・グローバル・インベストメンツのボブ・ドール最高投資責任者(CIO)は、ブルームバーグテレビジョンで、「いずれそうした猶予は失われていく。現在でも既に一部で見られている状況だ」と指摘。「今のところは企業は値上げできるが、既に消費者は不満を口にし、購入を渋ったりやめたりし始めている」と述べた。
さらに「今年に入りわれわれは、リセッション(景気後退)がレーバーデーの祝日(今年は9月4日)から年末までの間に始まるとの予想を示してきた」とも発言。同予想を維持しているとしつつ、軽度な景気低迷にとどまるとの見通しを示した。
米国債
米国債市場では年限が短めの債券が上昇。世界的に債券売りが広がる中で押し目買いが入った。オプション市場のトレーダーは、政策金利とインフレ率がより長期にわたって高水準にとどまる可能性を考慮し、織り込み具合を調整している。10年債利回りは一時4.27%と、昨年10月以来の高水準を付けた後に上げを縮小。2年債利回りは一時5%を上回ったが、その後反転して下げた。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.32% | 2.8 | 0.64% |
米10年債利回り | 4.21% | 2.2 | 0.52% |
米2年債利回り | 4.95% | -1.7 | -0.34% |
米東部時間 | 16時47分 |
外為
外国為替市場では円が対ドルでほぼ変わらず。日中はやや荒い値動きとなった。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1239.52 | 1.67 | 0.13% |
ドル/円 | ¥145.57 | ¥0.01 | 0.01% |
ユーロ/ドル | $1.0903 | -$0.0003 | -0.03% |
米東部時間 | 16時47分 |
鈴木俊一財務相は15日の閣議後会見で、昨年11月以来の1ドル=145円台まで進んだ円安について、「過度な変動は望ましくない」とし、「行き過ぎた動きに対しては適切な対応を取りたい」との考えを示した。為替市場の動向を高い緊張感を持って注視していると述べた。
日本の4-6月期の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率6.0%増と、3四半期連続のプラスとなった。市場予想(2.9%増)を大きく上回った。
この日はポンドが大きく上昇。対ドルで一時0.6%値上がりした後、伸び悩んだ。英国の賃金の伸びが市場予想を上回ったことがポンド買いの背景にある。
英国の賃金、過去最高の伸び-イングランド銀のインフレ懸念に拍車
原油
ニューヨーク原油先物相場は続落し、約2週間ぶりの安値。中国経済の低迷で、世界最大の原油輸入国である同国の需要が損なわれるとの懸念が強まった。
原油相場は薄商いの中、株式相場の下げに連れるようにして下落。中国人民銀行(中央銀行)による予想外の利下げは、不動産の低迷深刻化や個人消費の弱さ、シャドーバンキング(影の銀行)を巡る懸念に至るまで、中国当局を悩ませている数々の問題を浮き彫りにした。
UBSグループのアナリスト、ジョバンニ・シュトーノボ氏は「原油市場は経済成長を巡る懸念から影響を受けている」と指摘。「中国の経済データは失望を誘う内容が続いている一方、小売売上高など米国の経済データは強めの数字だ。市場参加者は、米金融当局が政策金利をさらに引き上げる必要があるのではと懸念している」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は、前日比1.52ドル(1.8%)安の1バレル=80.99ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント10月限は1.32ドル(1.5%)下げて84.89ドル。
金
金スポット相場は小幅続落。一時は6月下旬以来の安値を付けた。米金融当局が引き締め政策を維持するとの見方が意識された。
米小売売上高が市場予想を上回る伸びとなり、金融当局が緩和策に転換するとの見通しが後退した。
先週には米生産者物価指数(PPI)が予想を上回った。フィリップ・ノバのアナリスト、プリヤンカ・サクデバ氏によれば、政策当局が「より高く、より長期化した」金利環境を続ける可能性が強まっている。
金スポット価格
出所:ブルームバーグ
金スポット相場はニューヨーク時間午後2時5分現在、前日比0.1%安の1オンス=1904.86ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は8.80ドル(0.5%)安の1935.20ドルで引けた。
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