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概要:[ロンドン 11日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は11日公表した月報で、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」による供給削減によって年内に石油在庫が減少し、石油価格が一段と上昇する可能性があるとの見方を示した。また、2024年には経済的な逆風によって世界的な石油需要の伸びが制限されるという。
国際エネルギー機関(IEA)は11日公表した月報で、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」による供給削減によって年内に石油在庫が減少し、石油価格が一段と上昇する可能性があるとの見方を示した。2014年10月撮影(2023年 ロイター/Lucy Nicholson/File Photo)
[ロンドン 11日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は11日公表した月報で、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」による供給削減によって年内に石油在庫が減少し、石油価格が一段と上昇する可能性があるとの見方を示した。また、2024年には経済的な逆風によって世界的な石油需要の伸びが制限されるという。
IEAはOPECプラスの現在の目標が維持された場合、石油在庫は第3・四半期に日量220万バレル、第4・四半期に同120万バレル減少する可能性があり、「価格がさらに上昇するリスクがある」と指摘。「OPECプラスによる供給削減の深化は、マクロ経済に関するセンチメントの改善や史上最高の世界石油需要と相反する」とした。
IEAによると、7月の世界の石油供給はサウジアラビアによる大幅減産などを背景に日量91万バレル減少。ただ、ロシアの7月の石油輸出量は日量約730万バレルで安定していたという。
IEAは来年の需要の伸びが日量100万バレルに急減速すると予想。その理由として、マクロ経済の低迷、パンデミック(世界的大流行)後の景気回復の失速、電気自動車(EV)の急速な普及を挙げた。
「パンデミック後の回復がほぼ完了し、複数の逆風が経済協力開発機構(OECD)の見通しを困難にする中、石油消費の伸びは著しく鈍化する」とした。
IEAの需要の伸び見通しは先月から日量15万バレル減少。OPECが前日に24年の石油需要の伸び見通しを日量225万バレルで維持したのとは対照的になった。
IEAは「世界経済の見通しは金利急上昇と銀行信用の引き締まりに直面する中で依然として厳しく、製造業や貿易の不振への対応をすでに求められている企業を圧迫している」とした。
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