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概要:英国の大手銀行は今年、金利上昇に対するヘッジで多額の利益を得る見込みだ。
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2023年8月3日 21:54 JST
ヘッジ活動による大規模な利益、2025年まで続く-ナットウエスト
収益の金利感応度抑える「構造的ヘッジ」奏功、ヘッジ収入60%増も
英国の大手銀行は今年、金利上昇に対するヘッジで多額の利益を得る見込みだ。
金利上昇に対する銀行の感応度を低下させるバランスシートの「構造的ヘッジ」は、2023年上期に英国の大手金融機関各社でそれぞれ10億ポンド(約1800億円)を大きく上回る価値があった。バークレイズでは、23年のヘッジ収入が60%以上急増し、36億ポンドになると予想されている。
財務責任者らは今四半期、金利上昇に伴うスワップ契約のリプライシングでヘッジが収益に大きく貢献することを確認した。この傾向は、住宅ローン競争の激化や、金利上昇の恩恵を顧客に転嫁することを求める圧力による収益の落ち込みを相殺するのに役立つと、広く期待されている。
ナットウエスト・グループのケイティ・マリー最高財務責任者(CFO)は、「ヘッジ活動による大規模な利益押し上げが2025年まで続くと予想している」と先週のアナリスト向け電話会議で述べた。
シリコンバレー銀行を含む今年の米地銀破綻で、金融機関の資産・負債管理の重要性が浮き彫りになった。預金者が巨額の引き出しをしたり、より利回りの高い貯蓄口座に切り替えたりすると、金融機関は特に大きなプレッシャーにさらされる。
そのため金融機関は、金利変動がヘッジなしの場合ほど金利収入に影響しないような金融デリバティブを購入している。
バークレイズの財務ディレクター、アナ・クロス氏は先週アナリストに対し、「当社が構造的なヘッジを行っているのは、銀行業務の収益を長期にわたって平準化するためだ」と語った。
ヘッジには主に二つのアプローチがある。
一つは「キャタピラー」と呼ばれ、将来の金利動向について銀行が特定の見解をとらないもので、もう一つは、銀行が予想を立て、それに応じてスワップ契約の購入時期を決定する「ダイナミック」だ。バークレイズとナットウエストが「キャタピラー」アプローチを取るのに対し、ロイズ・バンキング・グループの財務担当者は「ダイナミック」を採用していることで知られる。
2011年から21年にかけてロイズの最高経営責任者(CEO)を務めたアントニオ・ホルタオソリオ氏は、このヘッジで英銀行業界有数の高利益を上げた。当時は一部国営金融機関だったロイズのCEOに就任した際、金利が長期にわたって低水準にとどまると正しく予想、それを基に同行のヘッジのポジションを変更し、数十億ポンドの利益をもたらした。
一方で予測が外れた場合、厳しい調査が行われることもある。昨年7-9月(第3四半期)に1億ドル(約140億円)近い損失を出したスタンダードチャータードのビル・ウィンターズCEOはアナリストに、同行のタイミングが間違っていたと認めざるを得なかった。
同じ時期に9億ドルの損失を出したHSBCホールディングスは1日、ヘッジにより金利が1ポイント低下した際の同行の収入に対する影響はこれまでの40億ドルから26億ドルに低下したと報告した。
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