ウォール街の新たな強気、Ｓ＆Ｐ500が年末までに過去最高更新と予想

オッペンハイマーのストルツファス氏、年末の目標を4900に引き上げ

• 22年10月の安値から始まった強気相場は24年に入っても続くと予想

オッペンハイマー・アセット・マネジメントは、米連邦準備制度の政策転換が近づき、米経済が底堅さを維持する中で、米国株がさらに上昇するとみている。

チーフ投資ストラテジストのジョン・ストルツファス氏は、年末のＳ＆Ｐ500種株価指数の目標を4400から4900に引き上げた。これは2022年１月に記録した過去最高値を上回り、ブルームバーグが追跡しているウォール街のストラテジストの中で最も強気な予想だ。

ストルツファス氏の予想が実現すれば、Ｓ＆Ｐ500種は今年約28％上昇と、19年以来の好パフォーマンスになる。モルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏は、今年の米国株が同年と同じ軌道をたどっていると考えている。

米国株は2019年のような上昇相場にある－モルガンＳのウィルソン氏

ストルツファス氏は強気の予想の前提として「米経済の底堅さが続くこと」を挙げるとともに、「米利上げサイクルは、22年３月以降で最も一時停止か終了に近づいているように見える」と説明した。

ストルツファス氏は昨年10月に、経済のファンダメンタルズが底堅く推移する中で米国株が上昇すると予想。同年末のＳ＆Ｐ500種は同氏の予測を若干下回ったものの、上昇の予想は的中した。

今年に入って米国株が急騰したのは、投資家が業績後退に反応せず景気が深刻な減速を回避するとの確信を強める一方、金融政策がタカ派的でなくなることを期待したからだ。ストルツファス氏は、一株当たり利益予想を230ドルから220ドルに引き下げたが、23年後半から24年にかけて利益が回復すると予想している。

「Ｓ＆Ｐ500種の多くのセクターに株価上昇が広がっていることは、22年10月の安値から始まった強気相場が24年に入っても続くことを示唆する」と分析した。

シティグループのストラテジスト、スコット・クロナート氏も先週、Ｓ＆Ｐ500種の目標を4000から4600に引き上げた。