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概要:ロンドンのカナリーワーフからは英銀HSBCホールディングスが撤退し、クレディ・スイス・グループも近く追随する可能性がある。フランクフルトでは金融街のいわゆる「マインハッタン」からデカバンクが撤退を決め、パリのラ・デファンスでもテナントが次々と撤退している。
2023年7月28日 11:15 JST
欧州金融街の高層ビル、オフィス市場席巻する混乱の影響最も受ける
不動産オーナーはエンドユーザーのこと考えるのが遅かった-JLL
ロンドンのカナリーワーフからは英銀HSBCホールディングスが撤退し、クレディ・スイス・グループも近く追随する可能性がある。フランクフルトでは金融街のいわゆる「マインハッタン」からデカバンクが撤退を決め、パリのラ・デファンスでもテナントが次々と撤退している。
欧州の金融街の高層ビルは、世界中のオフィス市場を席巻している混乱の影響を最も強く受けており、空き室率は急上昇、評価額は急落し、その痛みはさらに大きくなりそうだ。
銀行をはじめとする一等地のテナントは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後のリセットの一環として、オフィス勤務をより望ましいものにするため、ウォール街を模したガラスと鉄骨の巨大なタワービルではなく、店舗やレストランに近い場所の小規模なオフィスを選ぼうとしている。また、ホールセールトレーディングからのシフトにより、銀行にとって広大なフロアの必要性も低くなっている。
こうした傾向から、ロンドンのメイフェアやエッフェル塔のあるパリ7区のような地域が活況を呈している。対照的に、カナリーワーフやラ・デファンス、フランクフルトのマインハッタンなどの金融センターは、ゴーストタウン化を避けるため大規模でリスクの高い投資に直面している。
カナリーワーフを去る次の優良テナントはムーディーズかもしれない。不動産サービス会社クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドを起用し、現状より3分の1ほど狭くなるとみられる新オフィスのオプションについて助言を求めていると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
ブラックストーンのグローバル不動産共同責任者キャスリーン・マッカーシー氏はインタビューで、「より幅広いテナントにアピールし、仕事、生活、遊びをミックスしたものに進化させる必要がある」と語った。
世紀の変わり目に全盛期を迎えた高層ビル街の再生は、ますます急務となっている。不動産情報提供会社コスター・グループによると、凱旋(がいせん)門から5キロに位置するラ・デファンスの空室率は1-3月(第1四半期)末に20%に達した。パリ中心部は3%だった。カナリーワーフのオフィススペースの約15%が空室であり、ロンドンのウェストエンドでの6%の2倍以上になっている。
フランクフルトも似たような状況で、空室率はベルリンおよびミュンヘンの2倍だ。金融センターでは100万平方メートル以上のスペースが空室となっている。
フランクフルトのいわゆるマインハッタン
Photographer: Alex Kraus/Bloomberg
不動産会社JLLの欧州・中東・アフリカ(EMEA)オフィス部門責任者、クリス・ステーブリー氏は、サンドイッチチェーンの「プレタ・マンジェしかないようなオフィス街で働きたいとは誰も思わない。不動産オーナーはエンドユーザーのことを考えるのが遅かった」と述べた。
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