ＡＩ生成コンテンツに「透かし」、米企業が安全性確保へ＝米政権

バイデン米政権は２１日、対話型人工知能（ＡＩ）「チャットＧＰＴ」を開発したオープンＡＩやグーグルの持ち株会社アルファベットなど米ＡＩ企業７社がＡＩ技術をより安全なものにするため、ＡＩが生成したコンテンツに「透かし」を入れるなどの対策を自発的に実施することをホワイトハウスに約束したと発表した。

[ワシントン／ニューヨーク ２１日 ロイター] - バイデン米政権は２１日、対話型人工知能（ＡＩ）「チャットＧＰＴ」を開発したオープンＡＩやグーグルの持ち株会社アルファベットなど米ＡＩ企業７社がＡＩ技術をより安全なものにするため、ＡＩが生成したコンテンツに「透かし」を入れるなどの対策を自発的に実施することをホワイトハウスに約束したと発表した。

上記２社に加え、メタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト、ＡＩ新興企業のアンソロピックとインフレクションＡＩを含めた７社は、システムリリース前の徹底的なテスト実施のほか、リスク軽減およびサイバーセキュリティー投資の方法に関する情報共有を確約。この取り組みの一環として、７社はＡＩによって生成された文章、画像、音声、動画など、あらゆる形態のコンテンツに「透かし」を入れ、ＡＩ技術が使用されたことが分かるようにするシステムの開発を約束した。

この透かしは、技術的な方法でコンテンツに埋め込まれ、ディープフェイクなど本物に見える虚偽の画像や音声を容易に認識できるようになるという。

ＡＩに関するセーフガード確保に向けた「包括的な法案」を求めている民主党上院トップのシューマー院内総務は同日、７社による確約を称賛し、このような確約の実現化と拡大に向けた取り組みを続けると述べた。

ホワイトハウスによると、バイデン政権はＡＩの開発と利用を管理する国際的な枠組みの確立に取り組むという。

７社はまた、ＡＩの発展に伴いユーザーのプライバシー保護に注力するほか、技術に偏りがなく、弱者に対する差別に使用されないようにすると言明。医療研究や気候変動の緩和といった科学的問題に対するＡＩソリューションの開発も行うとした。