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概要:長期債に資金を投じる投資家には歴史が味方についている。
2023年7月16日 10:53 JST
米連邦準備制度の利上げは最後に近いとの見方強まる
投資家は6月にデュレーションのロングを過去最高に積み上げ-調査
長期債に資金を投じる投資家には歴史が味方についている。
過去数十年にわたり、米連邦準備制度によるサイクルでの最終利上げ直後は期間10年以上の米国債が一貫して短期セクターに対しアウトパフォームしてきた。平均すると、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標がピークに達した後の6カ月の長期債リターンは10%だった。
もちろん、利上げが最後かどうかは後になってみなければわからない。しかし投資家は、26日に予想される0.25ポイント利上げが、2022年3月に始まった歴史的な利上げサイクルを終わらせるとみている。バンク・オブ・アメリカ(BofA)とJPモルガン・チェースの調査によると、投資家は長期債へのエクスポージャーを高めている。
パラメトリック・ポートフォリオ・アソシエーツのSMA(セパレートリー・マネージド・アカウント)ポートフォリオマネジメント担当マネジングディレクター、ニシャ・パテル氏は「サイクルのこの段階においてはデュレーションの延長と追加を選好している」と述べ、これまでの引き締めサイクルでは最後の利上げから最初の利下げまでの期間に利回りは低下する傾向にあったと指摘した。
今週の米国債は消費者物価上昇率が過去2年で最小となったことを受け、地銀の破綻が安全需要を喚起した3月以降で最大の上げを記録した。スワップ市場が織り込む今月が終わった後の追加利上げ確率は20%前後と先週時点の50%以上から低下。来年の利下げへの期待も高まった。
このセンチメントの変化によりドルは昨年11月以来の大幅な下落を記録した。欧州中央銀行(ECB)をはじめとする他の主要中銀が引き締めモードを維持すると予想される中、ドルは恐らくさらに下落するとINGバンクのストラテジストはみている。
米国債市場では米金融政策への期待が反映される短・中期債の利回りが最も大きく動いた。5年債利回りは35ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)近く急落したのに対し、30年債は13bpだった。
しかし、長期の債券は利回りの変化に対する価格の変動が大きいため、投資家はより大きなリターンを得ることができる。ブルームバーグがまとめたデータによると、米政策金利がピークに達した後の6カ月に残存10年以上の米国債価格は平均して10%上昇したのに対し、5-7年は6.5%、3年以内は3.7%だった。12カ月でも、長期のグループのリターンは13%と他のセクターを上回った。
Long-Maturity Treasuries Outperform After Last Fed Rate Increase
Source: Bloomberg
Note: Indexes\' average performance during three, six and 12 months after end of Fed\'s four tightening cycles since 1995.
ブラックロックのロブ・カピト社長は14日にアナリストに対し「債券市場でようやく収入が得られるようになった」とし、「驚くべきシフトで数十年に1度の機会」だと語った。
利上げサイクル終盤のテーマとしては、短期と長期の利回りの相対的な変化に賭けるよりも長期債に賭ける方が確実だ。2年物利回りに対する10年物のプレミアムは、18年12月の引き締めサイクル終了後の6カ月には上昇したが、06年の引き締め終了後には低下した。
マーク・カバナ、メガン・スワイバー両氏を含むバンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストはリポートで「利上げサイクルの終盤にデュレーションをロングにすることは」イールドカーブのスティープ化を見込む「スティープナー取引よりも着実だ」とし、スティープナーは米経済のハードランディングが条件になると説明した。
BofAが04年から毎月実施している投資家調査によると、回答者は6月にデュレーションのロングポジションをベンチマークとの対比で過去最高に積み上げていた。7月の消費者物価指数(CPI)発表前は少し減らしていた。
オスターワイス・キャピタル・マネジメントの債券マネジャー、エディ・バタル氏は「今はデュレーションが望ましい」と語った。インフレ率は6月に3%まで低下。昨年付けたピークの9.1%から12カ月連続で低下した。同氏は2%未満になる余地があるとの見方を示した。
確かに、米連邦準備制度の当局者は警戒を続けている。6月に公表された当局の政策金利見通しでは中央値で、今年2回の追加利上げが想定されていた。米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は13日、労働市場が非常に堅調であることから、最新のインフレ率が発表された後でもこの予想に同意すると述べた。
ニューヨークに本社を置くマーケットメーカー、MCAPの債券トレーディング責任者、マイケル・フランゼーズ氏は、たとえ雇用が好調で当局が7月より後も引き締めを続けるとしても、利回りが十分に高いため、投資家は米国債を買うかもしれないと指摘。
多くの投資家が、利回りがまた高くなったら「賭けをして買おうとしている。米国債は当局が最終的に利下げを開始したときに非常に有利な資産だからだ」と話した。
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