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概要:大手米銀はあまり大きな傷を負わずに厳しい1-6月(上期)を乗り切った。次は、経費増大と規制変更、預金金利上昇に対応できることを証明する必要がある。
支払利息は急増、ローンからの金利収入の伸びは鈍い見込み
投資銀行業務の低迷が大規模人員削減につながる-経費増大要因
大手米銀はあまり大きな傷を負わずに厳しい1-6月(上期)を乗り切った。次は、経費増大と規制変更、預金金利上昇に対応できることを証明する必要がある。
JPモルガン・チェースとシティグループ、ウェルズ・ファーゴが14日に4-6月(第2四半期)の決算を発表する。他の大手行は来週これに続く。銀行がM&A(企業の合併・買収)や資本市場業務の減少に対応するために人員を削減し、金利上昇の中で預金をつなぎ留めるために金利を引き上げている中で、投資家は経費に注目するだろう。こうした課題は、主要な収益源である純金利収入に重くのしかかる可能性が高い。
これら全てに加えて、今年初めの地域金融機関4社の経営破綻を受けて、銀行が規制当局を満足させるためにどれだけの資本を確保しなければならないかという問題がある。これは配当や自社株買いに影響する。
ウェルズ・ファーゴのアナリスト、マイク・メイヨー氏は、「より高くなり、より長く高水準にとどまる金利の圧力から逃れることはできない。金利がこれほど急激にこれほど高くなり、利上げがこれほど長く続くとはほとんど誰も予想していなかった。銀行はファンディングプレッシャーによって、証券やローンよりも先に預金のリプライシングを迫られた」と話した。
連邦準備制度による積極的な利上げにより、今年初めにシリコンバレー銀行、シグネチャー・バンク、ファースト・リパブリック・バンクが相次いで破綻したため、投資家は地方銀行の業績にも注目している。特に懸念されるのは資金調達源の質とコストだ。預金流出により地域金融機関は連邦住宅貸付銀行(FHLB)システムからの借り入れや、仲介預金・相互預金への依存度を高めざるを得なくなった。
アナリストが注目する主な指標は以下の通り:
支払利息
最も注目される収益指標は純金利収入で、預金などの有利子負債のコストを差し引いた後、ローンなどの有利子資産から銀行がどれだけの収益を上げたかを示す。
通常、銀行業界は借り入れコストの上昇から恩恵を受けるが、利上げペースの速さのために銀行は、預金金利引き上げを余儀なくされる一方、既存の融資ポートフォリオの収益性はほとんど向上していない。
ブルームバーグがまとめたアナリスト予想によると、米銀大手6行を合わせた支払利息は前年同期の155億ドル(約2兆1500億円)からおよそ787億ドルに増加する。しかし、純金利収入の増加ペースははるかに遅く、540億ドルから約650億ドルにしか増えないと予想されている。
KBWのアナリスト、デービッド・コンラッド氏は、第2四半期の純金利収入よりも、将来の見通しについて銀行が何を語るかの方が恐らく重要だろうと言う。「もし経営陣が今年の純金利収入見通しを維持するなら、それは重要な意味を持つ」と同氏は述べた。
一方、貸倒引当金は恐らく増加するだろうが、その増加幅は比較的小さいと予想されている。
人件費
ディールメーキングの低迷と資本市場の停滞は、ウォール街全体での人員削減につながった。こうした人員削減は長期的にはコスト抑制に役立つだろうが、短期的には経費の見通しを曇らせるだろう。
シティグループのマーク・メイソン最高財務責任者(CFO)は先月、1600人の従業員の退職に伴う退職金が第2四半期に計上される見込みであり、1-3月と比較して経費が最大4億ドル増加する可能性があると投資家に警告した。
シティのマーク・メイソンCFO
シティ、ゴールドマン、モルガン・スタンレーは、ここ1年の間に大規模な人員削減に着手し、数千人の削減を検討中または実施している。
ゴールドマンのマネジングディレクター約125人が職を失うと、ブルームバーグ・ニュースが先月報じた。モルガン・スタンレーの上級管理職は、第2四半期末までに3000人を削減する計画について話し合った。
メイヨー氏は「銀行はどちらに転んでもきまりの悪い思いをすることになる。今人員を減らして景気回復にわずかに乗り遅れるか、今人員を減らさず財務規律の欠如を批判されるかだ」と話した。
規制当局からの圧力
銀行は今後に予定されている規制の変更からも圧力を受ける可能性がある。
連邦預金保険公社(FDIC)は、シリコンバレー銀行、シグネチャー・バンク、ファースト・リパブリック・バンクの破綻で預金保険基金が枯渇したため、特別査定を実施する予定だ。FDICによると、各行からの拠出金で破綻した金融機関を整理するための資金を補充するもので、主に大手銀行に影響を与えるよう調整されるという。
バーゼル3として知られる国際基準に連動した自己資本規制の強化も大きな課題だ。米連邦準備制度理事会(FRB)のバー副議長(銀行監督担当)は10日の講演で、バーゼル3への移行は「最大かつ最も複雑な銀行」に主に影響すると述べた。同副議長によると、多くの金融機関はすでに新要件を満たすのに十分な自己資本を有しており、この規則案が直ちにコストとなることはないかもしれない。それでも、より高い資本要件は業界が長い間抵抗してきたさらなる制約をもたらす。
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