简体中文
繁體中文
English
Pусский
日本語
ภาษาไทย
Tiếng Việt
Bahasa Indonesia
Español
हिन्दी
Filippiiniläinen
Français
Deutsch
Português
Türkçe
한국어
العربية
概要:新製品をめぐる話題、高品質な「無難な運用先」としての地位、そして広範なビッグテック・ラリーが、2009年以来の株価上昇に拍車をかけている。
最新のヘッドセット「Vision Pro」とアップルのティム・クックCEO。
Justin Sullivan/Getty Images
アップルの株価は2023年上半期に49%上昇し、6カ月間の上昇率として2009年以来最大を記録した。
アップルの時価総額は6月30日に史上初となる3兆ドルを超えた。
新製品をめぐる話題と、質の高い「無難な運用」としてのアップルのステータスが、株価を押し上げた。
アップル(Apple)の株価が、2023年初頭には誰も予想していなかった猛烈な勢いで上昇し、その時価総額は2023年6月30日に史上初めて3兆ドル(約434兆円)を超えた。
アップルの株価は2023年上半期に49%上昇し、6カ月間の上昇率として2009年以来最大を記録した。そのおかげで2022年の25%もの悲惨な急落が帳消しになった。
もっと知る
FAANGでもGAMMAでもなく、今は「荒野の七人」…AIブームと利下げ期待で投資家が殺到
この株価急騰の原動力となったもの、そうならなかったものについて紹介しよう。
「iPhone 15」
9月には待望の「iPhone 15」がリリースされる。この最新デバイスに対する期待感がふくれ上がり、今年のアップルの株価高騰に拍車をかけている。
ウェドブッシュ(Wedbus)のダン・アイブス(Dan Ives)によると、この製品は約2億5000万台のiPhoneがアップグレードを必要とする時期に発売されるため、アップルはその平均販売価格を100ドル程度引き上げることが可能になるという。
アイブスは6月に発表したリサーチノートの中で、「アップルはチェスをしているが、他はチェッカーをしている」と述べ、自身が予想するアップルの目標株価を220ドルに引き上げた。これは6月30日の終値の194ドルを13%上回る値だ。
ヘッドセット「Visoin Pro」
アップルの時価総額は、複合現実(MR)のヘッドセット「Vison Pro(ビジョン・プロ)」(3499ドル(約50万円))を発表してからわずか数週間後に3兆ドルの大台を超えたが、株価上昇にVisoin Proが貢献したとはまだ言えないようだ。
アップルは6月の「ワールドワイド・デベロッパーズ・カンファレンス(WWDC)」で、Visoin Proの初年度販売台数は90万台にとどまるとの見通しを示したが、その後、目標台数を縮小していると報じられている。
企業が新製品を発表するとき、投資家はそれが収益にどのような影響を与えるかに注目する傾向がある。アップルがVisoin Proの販売予測を達成したとしても、12カ月で30億ドル(約4300億円)程度の収益にしかならないだろう。
この数字は、Apple WatchやiPad、iPhoneといった他の製品が2022年にもたらした2000億ドル(約29兆円)という驚異的な収益に比べれば、はるかに小さい。
「無難な運用」の対象
アップルの株価が2023年上半期に急騰したのは、経済が不安定な時代でもアップルであれば安定した、市場を打ち負かすリターンをもたらすと投資家が期待したからだ。
だが、5月4日に発表された第2四半期決算報告によると、アップルの売上高は前年同期比で減少し、1株当たり利益はiPadとMacの売上減少に引きずられ、前四半期比で減少した。
それでも、景気低迷が迫る中、アップルはいわゆる「無難な運用」の対象として投資家を引き付けていると、Short Hills Capitalのスティーブ・ワイス(Steve Weiss)CIOは考えている。
「株価はファンダメンタルズで上昇したのではない。その安全性で上昇したのだ。率直に言って、ファンダメンタルな財務実績では、あれほど上昇するはずがない」
ビッグ・テック株の急騰
アップル株の急騰は、ビッグ・テック株の急騰と重なった。これらのエリートグループの株価は、利下げへの期待感やAIへの関心が大爆発に高まったおかげで急騰している。
アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)は6月、15カ月に及んだ引き締め施策を一旦停止した。このことは、FRBが年内に金利を引き下げるという投資家の期待をあおり、アップルをはじめとする多くの企業の株価を押し上げた。
だが、AIに関することとなると、アップルはライバルのビッグテックよりも慎重に振舞っている。ティム・クック(Tim Cook)CEOは、先月のWWDCでの基調講演で、AIのことにはほとんど触れず、代わりにVision Proに焦点を当てることを選んだ。
マイクロソフト(Microsoft)、グーグル(Google)、メタ(Meta)、アマゾン(Amazon)、テスラ(Tesla)、エヌディビア(Nvidia)といった「マグニフィセント・セブン」を構成するビッグテックは今年、AIから力を得て株価を大幅に上昇させた。だからこそAIに対して消極的に見えるアップルの株価が急騰しているという事実は、より印象的なものになっている。
免責事項:
このコンテンツの見解は筆者個人的な見解を示すものに過ぎず、当社の投資アドバイスではありません。当サイトは、記事情報の正確性、完全性、適時性を保証するものではなく、情報の使用または関連コンテンツにより生じた、いかなる損失に対しても責任は負いません。