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概要:米アップル株が年初から49%も上昇したことで、アクティブ運用を手がける資産運用会社がまたジレンマに悩まされている。アップル株の時価総額は3兆ドル(約435兆円)を超え、株価指数に占めるウェートは過去最高となった。S&P・ダウジョーンズ・インダイシズによると、S&P500種総合指数におけるウェートは7.6%と、1銘柄として過去最大だ。
[ニューヨーク 3日 ロイター] - 米アップル株が年初から49%も上昇したことで、アクティブ運用を手がける資産運用会社がまたジレンマに悩まされている。アップル株の時価総額は3兆ドル(約435兆円)を超え、株価指数に占めるウェートは過去最高となった。S&P・ダウジョーンズ・インダイシズによると、S&P500種総合指数におけるウェートは7.6%と、1銘柄として過去最大だ。
7月3日、米アップル株が年初から49%も上昇したことで、アクティブ運用を手がける資産運用会社がまたジレンマに悩まされている。
これにより、アップル株は指数の動きに特大級の影響をもたらすようになった。ところが多くの投資家は、同株への資産配分が指数と比較して低い。その理由は、ポートフォリオの柔軟性維持、1銘柄を過大保有することへの懸念、ファンド自体の規約による制限など、さまざまだ。
アップル株が上昇を続けるようなら、アクティブ運用の資産運用会社は成績に打撃を被りかねない。アクティブファンドはただでさえ、S&P500やラッセル1000など株価指数を上回る運用成績の達成に苦心している。
今年は特に切迫感が増している。アップル、マイクロソフト、半導体のエヌビディアなど、一握りの超大型株が株価上昇を主導しているからだ。
「アクティブ運用のファンドにとって悩みの種は、1銘柄をここまで大量に保有するのは難しいということだ。どんどん大きなリスクを抱えることになってしまう」と、ストラテガスのテクニカルストラテジスト、トッド・ソーン氏は語った。
「これらの銘柄が指数内でこれほど大きなウェートを占めると、指数をアウトパフォームするのは非常に難しくなる」という。
<指数よりもウェートを低く>
モーニングスターの追跡対象である、米国株全般に投資するマーケットファンド418本のうち、S&P500よりもアップル株の投資配分が多いのは26ファンドにとどまることが、当局への最新の届け出で分かる。
アップルなどの「勝ち組」銘柄への投資配分が少ないと、運用成績が打撃を被りかねない。米国株全般に投資するアクティブ運用ミューチュアルファンドで、年初から6月28日までの運用成績がS&P500を上回った割合は20%にとどまった。モーニングスターのストラテジスト、ロビー・グリーンゴールド氏が明らかにした。
14億ドルを運用するグリーンウッド・キャピタルのウォルター・トッド最高投資責任者(CIO)によると、同社の場合、アップル株は保有高トップ5銘柄の1つだ。ただ、自社のリスク管理規約により1銘柄への投資配分が5%以下に制限されているため、アップル株のウェートは同社がベンチマークとしているS&P500を下回っている。
トッド氏は、同社はアップル株のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)を高く評価していると説明。つまり「アップル株が下がることに賭けているわけではなく、単にもっと上を行く可能性を秘めた銘柄が他にもあると考えているだけだ」と語った。
今年は指数におけるアップル株の割合が膨張しただけに、同株の保有を制限することによる機会損失がとりわけ大きいかもしれない。
S&P500を例にとると、アップルのウェートは、一般消費財セクターの37銘柄を全部足した6.7%よりも大きい。
データトレック・リサーチによると、MSCI全世界指数におけるアップルのウェートは4.7%と、全英国株の合計3.6%をしのぐ。
アップル株の大量保有をいとわない投資家も、中にはいる。
F/m・インベストメンツのアレックス・モリスCIOによると、同社の大型株ファンドはアップルの投資配分を13%と、ベンチマークであるラッセル1000グロース株指数よりわずかに高くしている。
モリス氏は、「(他の)資産運用会社は自己責任で、アップルと一握りの銘柄のウェートを指数より低くしている」と説明した。
アップル株が今後もアウトパフォームを維持できるどうかは分からない。
リフィニティブのデータストリームによると、予想利益に基づく同株の株価収益率(PER)は29.5倍と、過去10年間の中央値の2倍近くに達している。リフィニティブのデータでは、アナリストのアップル株予想中央値は190ドルで、6月30日の終値193.97ドルより2%低い。
チェース・インベストメント・カウンセルのピーター・タズ社長は、同社が今年、株価の高騰ぶりを警戒してアップル株の約3分の1を売却したと明かす。ウェートは4%とし、S&P500の比率よりも低く抑えたが、それでもポートフォリオ内で3番目の保有高を維持している。
「(アップル株を)まったく保有していない状態で今年のように株価が大幅上昇したとすれば、取り残されてしまうリスクがある」とタズ氏は話した。
(Lewis Krauskopf記者)
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