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概要:米商務省が30日発表した5月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年同月比、前月比ともに伸びが鈍化した。一方、借り入れコストが上昇する中、自動車など耐久財への消費が抑制され、5月の個人消費は停滞。第2・四半期の経済成長の勢いが大幅に失われたことを示唆した。
[ワシントン 30日 ロイター] - 米商務省が30日発表した5月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年同月比、前月比ともに伸びが鈍化した。一方、借り入れコストが上昇する中、自動車など耐久財への消費が抑制され、5月の個人消費は停滞。第2・四半期の経済成長の勢いが大幅に失われたことを示唆した。
米商務省が30日発表した5月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年同月比、前月比ともに伸びが鈍化した。ニューヨークで2022年3月撮影(2023年 ロイター/Andrew Kelly)
ただ、基調的なインフレ圧力が根強いため、米連邦準備理事会(FRB)は来月の会合で利上げを迫られる可能性がある。
PCE価格指数は前年比3.8%上昇と、伸びは前月の4.3%から鈍化し、2021年4月以降で最小となった。前月比では0.1%上昇と、0.4%から鈍化した。
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は前年比4.6%上昇と、前月の4.7%から鈍化。前月比では0.3%上昇と、0.4%から鈍化した。
個人消費支出は前月比0.1%増加。予想は0.2%増だった。4月は0.6%増と、従来の0.8%増から下方改定された。
BMOキャピタル・マーケッツのシニアエコノミスト、サル・グアティエリ氏は「個人消費が足元で失速し、インフレ率がやや改善したとのニュースは、米連邦準備理事会(FRB)が今月利上げを見送った判断を正当化する。コアインフレは引き続き粘り強いものの、7月に再び金利を据え置く可能性はありそうだ」と述べた。
モノの支出は0.5%減少。自動車が23.3%減、ガソリンなどのエネルギーも価格低下を主因に23.4%減となった。
サービス支出は0.4%増加。ヘルスケア、運輸、住宅、公益、金融サービス、保険が増加した。4月のサービス支出は0.5%増だった。
インフレ調整後の個人消費は横ばい。4月は0.2%増だった。
個人所得は前月比0.4%増。予想は0.3%増だった。
賃金は0.5%上昇。貯蓄率は4.6%と4月の4.3%から上昇した。
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