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概要:27日の米国株市場は反発。朝方発表された経済指標が堅調で、米景気の底堅さが改めて意識された。これにより米金融当局による引き締めが長引く可能性があるものの、投資家心理が改善した。
2023年6月28日 6:05 JST
強い経済指標が相次ぎリセッション懸念が後退
地銀株に買い、FRBのストレステスト結果発表控え
27日の米国株市場は反発。朝方発表された経済指標が堅調で、米景気の底堅さが改めて意識された。これにより米金融当局による引き締めが長引く可能性があるものの、投資家心理が改善した。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4378.41 | 49.59 | 1.15% |
ダウ工業株30種平均 | 33926.74 | 212.03 | 0.63% |
ナスダック総合指数 | 13555.67 | 219.89 | 1.65% |
大型ハイテク株が上昇を主導し、ナスダック100指数は2%近く値上がり。S&P500種株価指数は3営業日ぶりに反発した。
前日6%急落していたテスラが3.8%上昇。クラウド技術を活用したビッグデータの保管・分析サービスを提供するスノーフレイクも、人工知能(AI)関連でエヌビディアと提携すると明らかにしたことが好感されて買われた。シティグループの目標株価引き上げが追い風となり、メタ・プラットフォームズも上昇。一方、アルファベットは「AI分野で急ぎ過ぎ」とアナリストに指摘され、アンダーパフォームした。
アルファベットはAI「急ぎ過ぎ」、バーンスタインが投資判断下方修正
オアンダのシニアマーケットアナリスト、エド・モヤ氏は「堅調な米指標が一般消費財株を押し上げ、AI銘柄に再びマネーが戻る中で米国株は持ち直している」と指摘。「強い消費者信頼感データは、労働市場が急激に悪化することはないとの見方を反映しているとみられ、これは今年はリセッション(景気後退)に陥らず、おそらく来年になる可能性が高いとの見立てを裏付けるはずだ」と述べた。
米消費者信頼感、22年初め以来の高水準-現況・期待いずれも上昇 (1)
米新築住宅販売、5月は76.3万戸に増加-約1年ぶりの高水準 (1)
RBCブルーベイ・アセット・マネジメントのマーク・ダウディング最高投資責任者(CIO)は「景気はこれまでよく持ちこたえている」と指摘。「中銀の利上げサイクルが終わりに近づいている中で、経済が深刻なリセッションに陥ることなく、ソフトランディングで落ち着くとの期待を高める」と述べた。
ケストラ・インベストメント・マネジメントのカーラ・マーフィーCIOは、個人消費は引き続き堅調だが、労働市場の力強さが消費者の信頼感を大きく支えている点を考慮することも重要だと指摘する。その上で「米連邦準備制度理事会(FRB)が懸念する必要があるほど、インフレ期待が今も労働市場に浸透し続けているかどうかだ」と述べた。
FRBのストレステスト(健全性審査)結果発表を控え、SPDR・S&P地方銀行ETFは1.5%余り上昇。米規制当局は地銀の経営破綻が相次いだことで要件厳格化を検討しているが、アナリストはおおむね、銀行がストレステストに合格すると予想している。
米国債
米国債相場は下落。強い指標を受けて、今月金利を据え置いた米金融当局が利上げを再開するとの観測が高まった。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 3.84% | 2.8 | 0.73% |
米10年債利回り | 3.77% | 4.7 | 1.25% |
米2年債利回り | 4.76% | 1.8 | 0.37% |
米東部時間 | 16時52分 |
新築住宅販売と消費者信頼感が市場予想を上回り、米経済の底堅さが改めて浮き彫りとなった。米政策金利の動きに敏感な期間短めの債券を中心に値下がりした。
米国債下落、利上げ再開の観測強まる-予想上回る経済指標受け
外為
外国為替市場では円がドルに対して下落。一時は昨年11月10日以来の安値となる144円17銭まで売られた。米指標の上振れを受けた米国債利回りの上昇がドル高につながった。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1227.91 | -2.54 | -0.21% |
ドル/円 | ¥144.08 | ¥0.57 | 0.40% |
ユーロ/ドル | $1.0961 | $0.0055 | 0.50% |
米東部時間 | 16時53分 |
バノックバーン・グローバルのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「ドル円相場と米国債の変動に関する相関関係は依然かなり高いが、日銀の政策会合が近づくにつれ、あるいは為替介入への警戒の高まりで関係が崩れる可能性はある」との見方を示した。
ユーロはドルに対して続伸。一時0.7%高の1.0977ドルまで買われた。月末要因の資金フローに加え、欧州中央銀行(ECB)当局者のタカ派発言が追い風となった。ラガルド総裁はポルトガルのシントラで開催中のECB年次フォーラムで7月の追加利上げ方針にあらためて言及。その上で「ECBが近い将来に完全な自信を持ってピーク金利に達したと宣言できる可能性は低い」と述べた。
ECB、ピーク金利に達したと近く宣言できない-ラガルド総裁 (2)
ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%安。指標を受けた米株高と米国債利回りの上昇が背景にある。
原油
ニューヨーク原油先物相場は反落。金利上昇で世界の成長が圧迫されるとの警戒感を払拭(ふっしょく)できていない。
世界中でリセッション(景気後退)が起こり得るとの懸念が再燃し、原油市場の需給トレンドに影を投げ掛ける格好となった。先週には複数の金融当局者らが金利に関してタカ派的な姿勢を示した。この日はECBのラガルド総裁が、歴史的な利上げサイクルの終了を近く宣言することはできないだろうと述べた。
サクソバンクの商品戦略責任者オレ・ハンセン氏は「原油は全てのニュースを冷静に受け止めており、まさに足踏み状態でレンジの動きになっている」と指摘した。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比1.67ドル(2.4%)安の1バレル=67.70ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント8月限は1.92ドル(2.6%)安の72.26ドルで引けた。
金
ニューヨーク金相場は反落。米金融当局が一段の引き締めを実施するとの見通しが意識された。
金は5月に付けた今年のピークから約7%下落。金利上昇の観測で、利子を生まない金の上値が引き続き抑えられている。
金スポット価格はニューヨーク時間午後3時28分現在、前日比0.4%安の1オンス=1915.29ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は10ドル(0.5%)下げて1923.80ドルで引けた。
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