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概要:日銀が19―20日に開催した金融政策決定会合の議事要旨によると、長期金利の変動幅拡大について、債券市場の機能度改善を通じて2%物価目標の実現に向けた現行の金融緩和をより持続可能にするための対応であり「金融緩和の方向性を変更するものではない」といった意見が委員から出ていた。
[東京 28日 ロイター] - 日銀が19―20日に開催した金融政策決定会合の議事要旨によると、長期金利の変動幅拡大について、債券市場の機能度改善を通じて2%物価目標の実現に向けた現行の金融緩和をより持続可能にするための対応であり「金融緩和の方向性を変更するものではない」といった意見が委員から出ていた。
日銀が19―20日に開催した金融政策決定会合の議事要旨によると、長期金利の変動幅拡大について「金融緩和の方向性を変更するものではない」といった意見が委員から出ていた。写真は、日銀本店の旧館。2020年5月22日に都内で撮影。(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
日銀が28日、決定会合の「主な意見」を公表した。同会合で、日銀は長期金利の許容変動幅を従来のプラスマイナス0.25%からプラスマイナス0.5%に拡大することを決めた。
国債のイールドカーブ(利回り曲線)上、10年債の価格形成にゆがみが生じているとして、長期金利の変動幅拡大が必要だとの意見もあった。この意見を述べた委員は、長期金利の変動幅拡大は「金融緩和の出口に向けた変更ではなく、国債買い入れを通じて現状の緩和姿勢は維持されるべきだ」と述べた。
変動幅を広げても「インフレ予想の上昇もあって、実質金利の低下を通じた強力な緩和効果が続くことは変わらない」との意見もあった。ある委員は、長期金利の変動幅の拡大は「イールドカーブ・コントロール(YCC)の持続性強化に資する」と発言した。
今回の決定は、イールドカーブに生じたゆがみが社債金利のスプレッド拡大を通じて企業金融に悪影響を及ぼすことへの警戒感が1つの背景になった。ある委員は「発行金額・件数面を含めれば、社債の良好な発行環境は維持されているとみられるが、注意を要する状況にある」と述べた。
<変動幅拡大、政府出席者も理解>
長期金利の変動幅拡大は市場の事前予想がない中で決まり、決定発表後は債券市場などが大きく動揺した。財務省や内閣府の出席者は決定会合で「より持続的な金融緩和を実施するためのものだ」と理解を示した。
ある委員は「マーケットがどこに、どのように落ち着き、市場機能がどれだけ改善するのか、謙虚にみていくことが大切だ」と指摘した。
<2%物価目標、修正は「適当でない」>
一方、2%物価目標について「目標値の修正は目標を曖昧にし、金融政策の対応を不十分なものにする恐れがあるため、適当ではない」との意見が出された。2%目標を巡っては、金融政策の柔軟な運営を目指すために見直すべきとの指摘が政府の一部や識者の間で出ている。
物価については、財だけではなく、サービス価格も次第に上昇率を高めているほか、刈込平均値や加重中央値といった物価の基調を示す指標も伸び率を一段と高めている。決定会合では「物価上昇のモメンタムが強くなってきている可能性がある」との意見が聞かれた。
来年の春闘を前に、組合側が物価高を踏まえた賃上げを要求しているのに対し、労働需給が引き締まる中で企業側からも前向きに応じる姿勢が出てきている。ある委員はこうした動きが「持続的な物価の押し上げにつながり得る」とした。
ある委員は、現時点では金融緩和の継続が適当だが「いずれかのタイミングで検証を行い、効果と副作用のバランスを判断していくことが必要だ」と主張した。
(和田崇彦 編集:宮崎亜巳、青山敦子)
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