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概要:米国株投資家が値動きのさえない保有銘柄を節税対策として年内に売却する「タックスロス・セリング」が、当面株価の下押し圧力を高めるかもしれない。だがそれは同時に、来年1月の株式市場における相場反発の「呼び水」になるとの声が出ている。
[ニューヨーク 7日 ロイター] - 米国株投資家が値動きのさえない保有銘柄を節税対策として年内に売却する「タックスロス・セリング」が、当面株価の下押し圧力を高めるかもしれない。だがそれは同時に、来年1月の株式市場における相場反発の「呼び水」になるとの声が出ている。
米国株投資家が値動きのさえない保有銘柄を節税対策として年内に売却する「タックスロス・セリング」が、当面株価の下押し圧力を高めるかもしれない。写真はニューヨーク証券取引所で11月、クリスマスの飾りつけをするトレーダー(2022年 ロイター/Brendan McDermid)
S&P総合500種の年初来下落率は約16%に達し、多くの銘柄がそれ以上の下げを記録。このため含み損を抱えた銘柄を売り、他の資産で生じた売却益にかかる税金を節約しようとする動きは、例年以上に強まる可能性がある。
一方で一部の投資家はこうした低調な銘柄への期待を継続しており、タックスロス・セリングが収束すれば、来年1月には株価全般が戻り歩調となってもおかしくない。
コモンウェルス・ファイナンシャル・ネットワークで運用責任者としておよそ110億ドルの資産を統括するピーター・エッセル氏は「過去13年間で投資家が2桁の下落率を目にするのは今年が初めてで、これほどのレベルのタックスロス・セリングは見たことがない」と語った上で、来年最初の数カ月は投資家が長期資産を再び買い始めて、かなり堅調な地合いになり得るとの見方を示した。
実際、BofAグローバル・リサーチの調査リポートに基づくと、タックスロス・セリングの対象となりがちな年初来下落率10%ないしそれ以上のS&P総合500種の銘柄は、同指数が10%以上も下がった局面ではその年の11月から翌年の1月末までで、上昇率が同指数を8.2ポイント上回ってきた。
BofAは今年の下落率が10%以上だった338銘柄のうち、タックスロス・セリングの後に値を戻しそうな159銘柄を特定した。この中にはメタ・プラットフォームズやドミノ・ピザ、ホーム・デポ、アマゾン・ドット・コムなどが含まれている。これらはいずれも12月に入って下落率が1%かそれ以上となっており、特にアマゾンは約8%と下げがきつい。
ダブルラインの創設者ジェフリー・ガンドラック氏は7日のCNBCテレビで、リスク資産は個人投資家のタックスロス・セリングが終了すれば来年1月に上昇しそうだと発言。エバーコアのストラテジストチームも11月30日、タックスロス・セリング圧力が近く和らぐ銘柄が個人投資家に買われると記した。
足元では低調な銘柄の売りが始まっているもようだ。例えばBofAのプライベート部門顧客が11月に行ったタックスロス・セリングとおぼしき売却は14億株近くと、昨年の8億株前後から拡大した。12月も同じような大規模の売却が続く流れだという。
もっともジョン・ハンコック・インベストメント・マネジメントのエミリー・ローランド共同チーフ投資ストラテジストは、来年の株価を左右する最大の要素は依然として、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策や、そのFRBの急激な利上げが景気後退(リセッション)をもたらす懸念といったマクロ経済に関する材料になると強調する。
ローランド氏は「われわれは来年、より厳しい局面に入っていく中で(タックスロス・セリングに絡む)トレンドを過大視したくない」と述べた。
(David Randall記者)
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