インフレでも高価格帯のメニューが人気…ファストフードチェーンの収益を牽引している

Taco Bell

• タコベル、マクドナルド、チポトレの経営者たちは最近、価格の高いメニューが成功の原因だと述べている。

• 顧客はファストフードチェーンを訪れ、よりプレミアムなメニューを購入している。

• インフレにもかかわらず、人々は低価格のタンパク質にグレードを下げていないという。

ファストフードチェーンはより価格の高いメニューに投資しており、インフレの心配があるにもかかわらず、顧客も高いメニューを購入し続けている。

マクドナルド（McDonald's）からチポトレ（Chipotle）まで、ファストフード業界のチェーン店の経営者たちは、高価格帯の商品で成功していると述べている。

2022年10月の決算成績によると、メキシカンファストフードチェーン、チポトレの需要は値上げに強いようだ。売上高は価格の上昇を上回る成長を続けており、2022年の第3四半期は2021年同期比で14％増となった。

チポトレのブライアン・ニコル（Brian Niccol）CEOは、2022年11月15日の決算説明会で、投資家に対し、｢人々が突然ワカモレ（アボカドのディップ）を買わなくなるようなことはない｣と語った。ほとんどの顧客は、いつもの注文を変えたり、より安い肉類には切り替えたりしていないという。

｢状況はかなり安定している｣

このような高価なメニューを注文する顧客が存在するのは、チポトレの収益にとってよいことだ。

ニューヨークのチポトレでは、チキンのブリトー（Burrito）の基本価格10.95ドル（約1536円）にワカモレを追加するとプラス2.95ドル（約413円）となり、25％以上価格が上乗せされる。プレミアムな肉類もまた売上を伸ばす効果がある。Insiderにシェアされたウィリアム・ブレア（William Blair）の調査によると、ブリトー（Burrito）やタコス（Tacos）などで期間限定のガーリック・グアヒージョ・ステーキ（Garlic Guajillo Steak）を選ぶと、通常のステーキ（Steak）や牛ほほ肉の煮込みのバルバッコア（Barbacoa）を選ぶより平均16%高くなり、最も安いチキン（Chicken）を選ぶよりも40%近く高くなるという。

米マクドナルドは、通常のビッグマック（Big Mac）にビンテージ風のおもちゃがセットになった、最大2.60ドル（約365円）高い大人向けの｢ハッピーセット（アメリカではHappy Meals）｣プロモーションを2022年10月に実施し、高い売り上げを記録した。マクドナルドのクリス・ケンプチンスキー（Chris Kempczinski）CEOは、このプロモーションを｢我々のファンと我々のコアなフードを再び結びつけることができた｣とし、最初の4日間で全コレクションの50％が完売した話している。

この大人向けハッピーセットのプロモーションは、顧客を引き込むことに成功し、ケンプチンスキーCEOは｢アメリカでの事業で過去最高の週間デジタル取引をもたらした｣と2022年10月の決算説明会で述べている。

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同様に、タコベル（Taco Bell）も、グリルドチーズ・ブリトー（Grilled Cheese Burrito）などの高価なメニューで同様の成功を収めているとYUMブランズ（YUM Brands）のデヴィッド・ギブス（David Gibbs）CEOは2022年11月の決算説明会で話している。

メキシカンピザ（Mexican Pizza）やダブルステーキ・グリルドチーズ・ブリトー（Double Steak Grilled Cheese Burrito）などの｢プレミアム・バリュー｣メニューは、｢通常のタコベル商品よりも高い価格帯でありながら、他の選択肢と比較するとお得感｣があるため、顧客が好む傾向にあるとギブスCEOは述べている。

ニューヨークのタコベルでは、メキシカンピザが6.49ドル（約910円）、ダブルステーキ・グリルドチーズ・ブリトーが6.79ドル（約952円）と低価格帯のブリトーの約2倍の値段で販売されている。

アナリストは、タコベルのグリルドチーズ・ブリトーもマクドナルドの大人向けハッピーセットも、各社の売り上げを牽引するスマートな戦略であると評価している。

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