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概要:世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスが2018年以降、イランからの取引80億ドル相当を処理していることが、ブロックチェーンのデータでこのほど判明した。米国はイランを世界金融システムから切り離す制裁を実施している。
世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスが2018年以降、イランからの取引80億ドル相当を処理していることが、ブロックチェーンのデータでこのほど判明した。写真は11月3日撮影(2022年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
[ロンドン 4日 ロイター] - 世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスが2018年以降、イランからの取引80億ドル相当を処理していることが、ブロックチェーンのデータでこのほど判明した。米国はイランを世界金融システムから切り離す制裁を実施している。
米ブロックチェーン分析会社チェイナリシスのデータによれば、このうち78億ドルはバイナンスと、イラン最大の暗号資産取引所ノビテックスとの間で取引された。ノビテックスのサイトには制裁回避の方法が記載されている。
バイナンスを経由したイラン資金の4分の3は、比較的知名度の低い暗号資産「トロン」建てだった。トロンは取引者が身元を明かさずに使用することも可能。ノビテックスは昨年、トロンを使い、「制裁によって資産を危険にさらすことなく」匿名で取引することを顧客に推奨した。
米司法省は以前から資金洗浄に関する法規への違反の疑いでバイナンスを調査している。今回判明したイラン関連の取引は、対イラン取引を禁じる米国の制裁に抵触するリスクがあると、法律や貿易制裁の専門家は指摘する。
ロイター通信は7月に、バイナンスがイランの顧客との取引を続けており、同社がイランでの知名度の高さを認識していることを明らかにした。
バイナンスの広報担当者は今回の報道について「バイナンスは米企業ではない。ただ、イランのマーケットプレイスへの当社のエクスポージャーを制限する、先を見越した措置を講じた」とコメントした。
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