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概要:(決算速報) 日本エム・ディ・エム<7600>(東証プライム)は、7月29日の取引時間終了後に23年3月期第1四半期連結業績を発表した。増収ながら減益だった。コロナ禍の影響が和らいで症例数が回復基調だ
(決算速報)
日本エム・ディ・エム<7600>(東証プライム)は、7月29日の取引時間終了後に23年3月期第1四半期連結業績を発表した。増収ながら減益だった。コロナ禍の影響が和らいで症例数が回復基調だが、為替の円安や日本国内における償還価格改訂などが影響した。ただし通期の営業・経常増益予想を据え置いた。下期の構成比が高い季節特性もあり、通期ベースで収益拡大基調を期待したい。株価は6月の年初来安値圏で下値固め完了して切り返しの動きを強めている。目先的には第1四半期減益を嫌気する可能性もあるが下値限定的だろう。
■23年3月期1Q減益だが、通期営業・経常増益予想据え置き
23年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比10.8%増の50億27百万円、営業利益が10.1%減の4億98百万円、経常利益が10.7%減の4億83百万円、そして親会社株主帰属四半期純利益が7.4%減の3億36百万円だった。増収ながら減益だった。
セグメント別(調整前)に見ると、日本国内は売上高が7.7%増の29億33百万円で営業利益が22.6%減の2億55百万円、そして米国は売上高が12.3%増の29億49百万円で営業利益が14.6%減の2億06百万円だった。
売上面は、日本国内ではコロナ禍の影響が和らぎ、症例数が回復基調となった。米国では症例単価下落の影響によりUSドルベースの外部顧客への売上高は1.6%減収だったが、為替の円安により円換算後では大幅増収だった。利益面は、為替の円安や日本国内における償還価格改訂の影響などで売上原価率が1.4ポイント上昇し、円安に伴う米国での費用の増加で販管費比率が0.9ポイント上昇した。
医療機器類の分野別売上高は、人工関節分野が合計11.5%増の32億22百万円(日本国内が4.8%増の11億34百万円、米国が15.5%増の20億87百万円)、骨接合材料分野(日本国内)が10.7%増の9億60百万円、脊椎固定器具分野が合計10.2%増の8億27百万円(日本国内が10.5%増の8億20百万円、米国が18.0%減の6百万円)、その他(日本国内)が4.7%減の87百万円だった。
通期連結業績予想は据え置いて、売上高が22年3月期比14.6%増の220億円、営業利益が5.2%増の28億円、経常利益が4.2%増の27億円、親会社株主帰属当期純利益が特別利益の一巡で13.4%減の18億50百万円としている。想定為替レートは1米ドル=128円としている。配当予想は1円増配の13円(期末一括)としている。連続増配予想である。
日本国内における償還価格引き下げや為替の円安進行がマイナス要因となるが、コロナ禍の影響がさらに和らぎ、自社製品比率の上昇や医療工具コストの削減なども寄与して増収、営業・経常増益予想としている。
第1四半期が減益となり、通期予想に対する進捗率も売上高22.9%、営業利益17.8%、経常利益17.9%、親会社株主帰属当期純利益18.2%とやや低水準の形だが、整形外科医療機器の販売は下期が繁忙期となる傾向があり、業績も下期の構成比が高い季節特性がある。通期ベースで収益拡大基調を期待したい。
■株価は下値限定的
株価は6月の年初来安値圏で下値固め完了して切り返しの動きを強めている。週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線を一気に突破している。目先的には第1四半期減益を嫌気する可能性もあるが下値限定的だろう。7月29日の終値は1650円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS70円12銭で算出)は約24倍、今期予想配当利回り(会社予想の13円で算出)は約0.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS810円59銭で算出)は約2.0倍、そして時価総額は約437億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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