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概要:日銀の黒田東彦総裁は17日、金融政策決定会合後の記者会見で、引き続き中小企業の資金繰り支援に万全を期すため、新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラムの一部を半年間延長することにしたと述べた。日銀による資産買い入れについては、現在の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」によって適切なイールドカーブが実現されており、金融緩和を縮小していることはないとの認識を示した。
12月17日、 日銀の黒田東彦総裁(写真)は、金融政策決定会合後の記者会見で、引き続き中小企業の資金繰り支援に万全を期すため、新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラムの一部を半年間延長することにしたと述べた。
[東京 17日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は17日、金融政策決定会合後の記者会見で、引き続き中小企業の資金繰り支援に万全を期すため、新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラムの一部を半年間延長することにしたと述べた。日銀による資産買い入れについては、現在の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」によって適切なイールドカーブが実現されており、金融緩和を縮小していることはないとの認識を示した。
新型コロナ特別プログラムは、主に中小企業向けの新型コロナオペと、大企業向けのCP・社債の増額買い入れで構成されている。黒田総裁は、中小企業の資金繰りは総じて改善傾向にあるものの「対面型サービス等の一部にはなお厳しさが残っている」と指摘。特別プログラムのうち、中小企業向けの資金繰り支援に相当する部分を来年9月末まで延長することにしたと説明した。
一方、CP・社債買い入れの増額措置は期限通り来年3月末で終了し、4月以降は感染症拡大前と同程度の買い入れペースに戻すことも決めた。黒田総裁は、CPの買い入れの残高は半年程度でコロナ前のレベルに戻るが、社債については5年くらいかかるとの見方を示した。
日銀は、日銀当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%の金利を適用するとともに、長期金利は10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう国債の買い入れを行っており、「何か金融緩和を縮小しているとか、正常化のプロセスに入っているとかいうことは全くない」と語った。
足元の資源価格高の原因は世界的な需要拡大であり、輸出増や海外収益増加の効果がマイナス面を上回っている述べた。一方、外為市場での円安については、輸出金額の増加や海外収益の押し上げにつながり日本経済にプラスに作用しているとの認識を示した。
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(和田崇彦、杉山健太郎 編集:田中志保)
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