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概要:欧州中央銀行(ECB)のレーン専務理事兼主任エコノミストは12日、インフレ率がECBの目標を下回っているときは、欧州連合(EU)の現在の財政規律を超える財政支出の実施を可能にすべきとの考えを示した。
欧州中央銀行(ECB)のレーン専務理事兼主任エコノミストは12日、インフレ率がECBの目標を下回っているときは、欧州連合(EU)の現在の財政規律を超える財政支出の実施を可能にすべきとの考えを示した。2018年3月撮影(2021年 ロイター/Ralph Orlowski)
[フランクフルト 12日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のレーン専務理事兼主任エコノミストは12日、インフレ率がECBの目標を下回っているときは、欧州連合(EU)の現在の財政規律を超える財政支出の実施を可能にすべきとの考えを示した。
EU加盟国は現在、新型コロナウイルス感染拡大で公的債務が膨らみ、気候変動対策に大規模な投資が必要になる中、EU財政規律の改革について討議している。
レーン氏はEUの執行機関である欧州委員会が開いたセミナーで、各国政府に債務削減の時間的猶予を与える案に支持を示した上で、新たな財政規律にECBのインフレ目標を反映させる必要があると指摘。「インフレ率が(ECBの)目標である2%を下回っているときは財政政策は緩くなり、上回っているときは厳しくなるだろう」と述べた。
EU統計局発表の10月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は前年比4.1%上昇と、13年ぶりの高い伸びを記録。ただレーン氏は、インフレ高進は一過性の要因によるものとし、対応するために利上げを実施すれば、むしろ逆効果になるとの考えを示している。
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