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概要:リジェネロン・ファーマシューティカルズとイーライリリーは26日、新型コロナウイルス感染症(COVID19)向け抗体医薬の併用療法について、それぞれ良好な臨床試験結果を発表した。両社とも適応の拡大や新たな変異種への効果の確認を目指している。
リジェネロン・ファーマシューティカルズとイーライリリーは26日、新型コロナウイルス感染症(COVID19)向け抗体医薬の併用療法について、それぞれ良好な臨床試験結果を発表した。両社とも適応の拡大や新たな変異種への効果の確認を目指している。
リジェネロンは抗体カクテル療法が感染リスクの高い人の感染を半分に減らし、有症状の感染を100%防いだと明らかにした。一方、リリーが新たな変異種への対応で推進している2種類の抗体薬を併用する療法は、高リスク患者の入院あるいは死亡のリスクを70%減らすことが示された。
キャンター・フィッツジェラルドのアナリスト、ルイーズ・チェン氏は26日のリポートで、これら2つのデータセットは「抗体医薬の重要性を際立たせるものだ」とした上で、「変異種や想定を下回るワクチン接種ペースは予見可能な将来について新型コロナ治療薬の必要性を示しているようだ」と指摘した。
リジェネロンは発表文で同社の抗体カクテル療法について、409人を対象とする第3相試験の中間解析を引用した上で、感染者と同居する人を守る「受動的なワクチン」として使用できる可能性があると指摘した。
第3相試験はカシリビマブとイムデビマブの抗体カクテル療法がウイルスに対して即時かつ短期の保護を提供するかを調べるのが狙い。免疫の持続期間は長いが効果が出るまでに数週間かかるワクチンに対し、一定の利点があるとみられる。
中間分析によると、抗体カクテル療法の対象となった186人のうち新型コロナに感染したのは10人で、全員が無症状だった。これに対し、プラセボ(偽薬)群では223人のうち23人が感染し、8人に症状が現れ、1人が死亡した。 また抗体カクテル療法の投与群の方がウイルス量が少なく、感染期間も短かった。同社は最終結果判明を4-6月(第2四半期)に見込む。
一方、リリーは26日の発表文で、抗体薬バムラニビマブとエテセビマブの併用療法が、新たにコロナと診断された高リスク患者に効果があったと明らかにした。バムラニビマブは単剤で昨年11月に米食品医薬品局(FDA)から緊急使用許可(EUA)を取得。リリーによると、FDAは現在、この併用療法を審査中だ。
1035人が参加したリリーの第3相試験で、新型コロナ関連で入院または死亡した患者は併用療法のグループで11人、プラセボ群で36人だった。併用療法を受けた人の方が、ウイルス量が減少し、症状が消えるまでの期間も短いことが統計的に有意に示された。
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