【新型コロナ】ＮＹ市が学校再閉鎖を準備－州内の感染２日間で１万人

ニューヨーク州ではこの２日間で新たな新型コロナウイルス感染件数が１万件余りとなり、ニューヨーク市のデブラシオ市長は学校を再び閉鎖する可能性に備えていることを明らかにした。シカゴのライトフット市長は「まさに生死に関わる」として住民に外出を控えるよう促した。

米国立アレルギー感染症研究所（ＮＩＡＩＤ）のアンソニー・ファウチ所長は新型コロナ感染症（ＣＯＶＩＤ１９）のパンデミック（世界的大流行）について、ワクチン開発の急進展により「大幅に長期化」することはないとの見方を示した。

ファウチ氏、新型コロナまん延は大幅に長期化しない－ワクチンに期待

トランプ米政権は追加景気対策に関する交渉から距離を置きつつあると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。停滞が続いているペロシ下院議長（民主）側との協議の再開を、マコネル共和党上院院内総務に委ねているという。こうした中、各州知事が感染再拡大への対応で最前線に立たされている。

ホワイトハウス、米景気対策交渉から距離を置きつつある－関係者

ジョンズ・ホプキンス大学のデータによると、世界のコロナ感染者数は5250万人を超え、死者数は129万人を上回った。

Second Waves

Outbreaks have shot up in major European economies and in the U.S.

Source: European Centre for Disease Prevention and Control

* Figures based on rolling 14-day total

バイデン次期米大統領のコロナ対策タスクフォースのメンバーであるマイケル・オスターホルム氏が11日のヤフー・ファイナンスとのインタビューで、４－６週間の全国的なロックダウン（都市封鎖）などで感染拡大を抑制できる可能性があると述べたことについて、別のメンバーであるセリーヌ・ガウンダー氏は12日にＣＮＮに対し、必ずしもタスクフォース「全員の見解を代表するものではなく、バイデン・ハリス政権移行チームが計画していることでもない」と説明した。

ニューヨーク州では11日に検査を受けた16万2600人余りのうち３％近い4797人が陽性だった。その前日も約5000人の感染が報告されていた。11日の入院患者数は1677人、死者数は29人。

同州のクオモ知事はホリデーシーズンが近づく中で住民がマスクを着用し社会的距離を守れば、感染拡大の抑制は可能だと発表資料で指摘。「かなり長引いていることは理解しているが、次の数週間が鍵となり、この流れをかわすため人々に本気になってもらう必要がある」と述べた。

シカゴのライトフット市長は12日、通勤・通学やその他の必須の活動を除いて外出しないよう呼び掛ける勧告を出した。「これはまさに生死に関わることだ」説明した。

現在の感染ペースが続いた場合、さらに少なくとも1000人の市民が年末までに死亡する恐れがあると、市長は会見で述べた。「感謝祭」の伝統的な祝いを中止し旅行を避けるよう勧告している。

ニューヨーク市のデブラシオ市長は12日、学校での対面授業をやめリモート学習に全面的に切り替える可能性に備えていることを明らかにした。ＮＹ市では７日間のコロナ陽性率が2.6％を記録し、閉鎖となる水準である３％に近づいていると指摘した。

同市の新規感染件数は10日時点の７日平均で870件と、公衆衛生上の警戒値である550件を超えている。

フランスでは外出禁止令やロックダウン措置でコロナ感染拡大が鈍化し始めている兆しを一部の指標が示しているが、コロナ入院患者は３万2683人に達し、４月14日に記録していた最多を更新した。