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概要:欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。
欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。
◎NY外為:ドルが下落、トランプ氏不満表明-リスク選好戻る
8日のニューヨーク外国為替市場ではドル指数が3週間ぶりの大幅低下。トランプ米大統領が強いドルに不満を表明したことに反応した。リスク選好ムードの戻りで株式や資源国通貨は上昇。逃避先通貨は高安まちまちとなった。
ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下
トランプ氏は「米国の大統領として、私が非常に強いドルを喜ぶと考える人もいるだろう。だが私は喜んでいない!」、「他国と比べ高い米金融当局の金利水準は、ドルを高い水準で維持し」、米製造業企業が競争するのをより難しくしているとツイート
ドルは主要10通貨の大半に対し下げ、デンマーク・クローネとユーロに対しては上昇
S&P500種株価指数は1.9%高と、6月以来の大幅上昇
高リスク資産が買われ、主要10通貨の中ではオーストラリア・ドルが最も堅調。中国人民銀行が人民元の中心レートを市場予想よりも元高方向で設定し、これが貿易戦争エスカレートのリスクを和らげるとの見方が広がった
ニューヨーク時間午後4時59分現在、ドルは対円で0.2%安の1ドル=106円07銭
ユーロはドルに対して0.2%安の1ユーロ=1.1180ドル
イタリアのサルビーニ副首相は、連立政権はもはや議会で過半数の支持を得ていないと述べ、解散総選挙の実施を呼びかけた
米ドルはカナダ・ドルに対し0.6%安
WTI原油先物がこの日は3%近く上昇
ポンドはドルに対し0.1%安
欧州時間の取引
ドル指数が4営業日ぶりに低下。人民銀による元中心レート設定後、米中の貿易摩擦が悪化するとの懸念が後退した。株式がプラス圏にあり、原油が値を戻すなか、主要10通貨の値動きはここ数日より狭いレンジとなった。
原題:Dollar Among Worst Amid Trump Talk, Risk-On Rally: Inside G-10(抜粋)
Dollar Retreats as Yuan Fixing Helps Calm Sentiment: Inside G-10
◎米国株・国債・商品:S&P500は今週の下げ埋める-懸念緩和
8日の米株式相場は上昇。中国が人民元の中心レートを市場予想よりも元高方向に設定したことを受け、貿易摩擦悪化を巡る不安が和らいだ。
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S&P500種株価指数は2カ月ぶりの大幅高となり、今週の下げを埋めた。欧州やアジアで株価が上昇した流れを引き継ぎいだ。テクノロジー株の堅調に支えられ、ナスダック総合指数は2%超の値上がり。米国債利回りは小幅低下した。
S&P500種は前日比1.9%高の2938.09。ダウ工業株30種平均は371.12ドル(1.4%)上げて26378.19ドル。ナスダック総合指数は2.2%上昇。ニューヨーク時間午後4時48分現在、米10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.72%。
中国人民銀行(中央銀行)による8日の行動は、人民元を安定化させる取り組みとして捉えられ、5日にピークに達した市場の懸念を和らげる一助となった。同日には人民元の中心レートを元安方向に設定したことで、貿易戦争激化懸念が強まっていた。リスクテーク意欲がある程度戻ってきた兆しはあるものの、株価は先月に付けた最高値をなお大きく下回っており、貿易摩擦のエスカレートを警戒して神経質な展開が続いている。
ベンシニョール・グループ創業者で、モルガン・スタンレーのストラテジストを務めた経歴を持つリック・ベンシニョール氏はブルームバーグとのインタビューで、「今のところボラティリティーに関する限り、最悪期は過ぎた」と指摘。「中国はできることを賢くやっている。中国側において、これは好ましい戦術的な動きだと思う」と述べた。
ニューヨーク原油先物相場は反発。今週初の上昇となった。サウジアラビアが原油の弱気相場入り回避を目指し、9月までに輸出制限措置を講じると発表したことが買い材料。サウジ国営石油会社サウジアラムコは来月、全地域向けの積み出し量を日量70万バレル削減すると、同国当局者が明らかにした。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限は1.45ドル(2.8%)高の1バレル=52.54ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント10月限は1.15ドル上げて57.38ドル。
ニューヨーク金先物相場は反落。ここ1カ月余りで最大の下げとなった。中国が人民元の中心レートを市場予想よりも元高方向に設定したことを受け、欧米の株式相場が上昇、逃避需要が減退した。米新規失業保険申請件数で米労働市場の底堅さが示されると、金は下げ幅を拡大した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.7%安の1オンス=1509.50ドルで終了し、7月5日以来の大幅下落。一時は1.2%安となった。
原題:S&P 500 Erases Weekly Loss as China Tensions Ease: Markets Wrap(抜粋)
Oil Rebounds From Seven-Month Low as Saudis Signal Export Curbs
PRECIOUS: Gold Posts Biggest Loss in a Month as Fears Ease
◎欧州債:イタリア債、ドイツ債が大幅安後に下げ縮小
8日の欧州債市場ではイタリア債、ドイツ債が大きく下げた後、下げを縮小した。ECBによる利下げ期待が続く中、政局や財政の不透明感を背景に一時は売りがかさんだ。
イタリア10年債利回りは一時16ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して1.58%。ドイツが財政規律を緩和する可能性が報じられたことが手掛かりだった。これより先、イタリアのポピュリスト政権を組む「同盟」を率いるサルビーニ副首相は、一定の要求が認められなければ、連立解消も辞さない姿勢を見せた
ドイツ債は下げ幅縮小。同国財務省が均衡予算方針を放棄する決定はないと言明したことから下げ渋った
10年債利回りは10日ぶりに上昇。一時5bp上昇してマイナス0.53%となった
金融市場はこの日も、2020年12月にECBの35bpの利下げがあると織り込んでいる
英国債も下げ幅縮小。同国の第2四半期GDPは9日に発表される
ドイツ10年債利回りは2bp上げてマイナス0.56%、フランス10年債利回りは3bp上げてマイナス0.29%。イタリア10年債利回りは11bp上昇して1.53%
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