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概要:本日のサマリー
・ドル円一時161円94銭、約38年ぶりの安値を更新した。豪ドル円などのクロス円の上昇に伴い、買い戻しが強まった。
・トランプ氏が11月の大統領選で再選すれば、財政拡大によるインフレ再燃の可能性からFRBが利下げできないとの見方がドルを支えた。
・今夜発表される米国の6月ADP雇用報告やPMIに注目が集まっている。
今年に入ってからドル円は12%以上下落しています。
今日の円相場は、4月末の介入の影響が薄れるにつれ、ここ1ヶ月の円安傾向に沿った動きとなっています。
本日の東京外国為替市場では、ドル円相場(気配値)がクロス円の上昇などを受けて、1ドル=161円台後半に上昇し、1986年12月以来約38年ぶりの高値を更新しました。終盤にかけては、売買が交錯し、161円70~90銭でもみ合いました。
今日のドル円の上昇により、1ドル=162円が視野に入りましたが、この節目を割り込んだ場合、トレーダーらは為替介入に警戒するでしょう。また、一部のアナリストは政府の介入警戒水準が現在の水準よりも低くなる可能性があると示唆しています。
米国の政治情勢に対する懸念が米国債利回りに新たな上昇の勢いをもたらしているため、円が著しく下落しない限り、日本は再び介入することに消極的だと市場では広く考えられています。 アナリストのマイケル・ウィルソン氏は、円弱気派の慎重な姿勢を指摘しています。 円安の最大の影響は、日本国債にさらなる圧力をかけることです。
また、TDセキュリティーズ(シンガポール)のマクロストラテジスト、Alex Loo氏は「介入の脅威が164~165ドルの水準に近づくにつれ、市場はドル円への関心が薄れたのではないか」と述べました。
相場情報:
・米供給管理協会(ISM)が昨日に発表した6月の製造業景気指数は48.5と、5月の48.7から低下し、拡大・縮小の分岐点となる50を3カ月連続で下回った。
・4~6月期日銀短観・四半期大企業製造業先行きは14と、前回の10から上昇した。一方、大企業全産業設備投資(前年度比)は第2・四半期には11.1%と、前回の4.0%から上昇した。
・金曜日に発表された米国経済分析局のデータによると、5月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前年比2.6%上昇と、4月の2.7%から低下し、市場予想と一致した。5月のコアPCEインフレ率も前年同月比2.6%上昇と、4月の2.8%から低下したが予想と一致した。
・金曜日のデータによると、6月の東京消費者物価指数(CPI)インフレ率は前年同期比2.3%と、前期の2.2%から上昇した。生鮮食品を除くCPIインフレ率も上昇し、前年比2.1%(前回は1.9%)に達し、市場予想値の2.0%を上回った。
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