简体中文
繁體中文
English
Pусский
日本語
ภาษาไทย
Tiếng Việt
Bahasa Indonesia
Español
हिन्दी
Filippiiniläinen
Français
Deutsch
Português
Türkçe
한국어
العربية
概要:スノーピークは2月20日、MBO(経営陣による企業買収)によって、株式を非公開化すると発表しました。今回のMBOを巡っては、公式発表前の報道によって株価が乱高下する事態になっています。
スノーピークは2月20日MBOを発表した。
スノーピークは2月20日、MBO(マネジメント・バイアウト、経営陣による企業買収)によって、株式を非公開化すると適時開示で公表した。
アメリカの投資ファンド、ベインキャピタルが設立した会社が1株1250円でTOB(公開買い付け)を実施する。
スノーピークをめぐっては、2月13日に発表した2023年12月期決算で、売上高が前期比16%減の257億円、純利益は同99.9%減のわずか100万円と大幅減益を発表、一時株価が急落していた。
今回スノーピークが発表した買い付け価格(1250円)は、2月20日の終値・1138円に9.8%を上乗せしている。
M&AオンラインによるとTOBプレミアム(株価の上乗せ額)は平均約45%。スノーピークの株価は2021年11月には4400円を超えていた。
「決定していない」一転してMBOを発表
2023年12月期決算では、減速が鮮明になった。
出典:スノピーク決算説明資料
MBOを巡っては、報道によって発表前に株価が大きく変動した。
2023年12月期決算を受けて、日経新聞などが「純利益99.9%減」と報道。その3日後の2月16日、M&A情報などを報じる金融メディア・Mergermarketが、「スノーピーク株式非公開化の検討」と速報し、翌17日には日経新聞が「ベインキャピタルと組んでTOB(株式公開買付け)に踏み切る方針を固めた」と報じた。
決算発表の報道を受けて急落した株価は、2月19日には一転して株価が急伸、ストップ高(988円)になった。
スノーピーク側は報道を受け、株式非公開化の報道について「現時点において決定した事実はない」と発表していたものの、2月20日になって一転、MBOの実施を発表。スノーピークは同日、2023年12月期決算に関する投資家・アナリスト向け説明会を予定していたが、直前になって中止を通告した。
スノーピークは「コストカットも必要」
財務コンサルティングなどを手掛けるファインディールズ代表の村上茂久氏(Business Insider Japan「会計とファイナンスで読むニュース」を連載)は経営状況について、「売上高や営業利益を見れば、必ずしもMBOが必要な程に経営が悪化している状況ではない。ただし在庫を多く抱えており、コストカットも必要な状況だ」と話す。
「ベインキャピタルはコストカットが得意。スノーピークは2021年には時価総額1000億円を超えていましたが、現在は430億円にまで下がっており、上場廃止した状況で経営の効率化を進めことで、時価総額を上げて再び上場できると見込んでいると予想される」(村上氏)
スノーピーク、広告宣伝費ほぼゼロでも15期連続増収。アップルすら凌駕する粗利率は何を意味するのか?
2005年度から17期連続で増収
作成:Business Insider Japan
スノーピークは1958年、現社長・山井太氏の父が前身となる「山井幸雄商店」を創業。1998年に初めてオートキャンプ用品を本格的にリリース。当時他社が販売していたテントの相場は約1万〜2万円だったが、スノーピークは約16万円のテントを発売し、ブランド成長の原動力になった。
1996年に山井太氏が社長に就任し、アメリカでの販売を開始。その後もヨーロッパやアジア展開を進め、2014年にマザーズ上場した。
ユーザー向けのイベントを頻繁に開催してきたことに加え、購入ポイントに応じたメンバー制度も充実させ、熱心なファンコミュニティー作りに成功し、業績拡大を続けた。
一方で、近年はキャンプギア事業以外の多角化の弊害と、コロナ後のキャンプブームの反動に苦戦が続いている。
2005年度から17期連続で増収していたが、2022年度は減益に転じた。
2020年には新社長に山井梨沙氏が、父・太氏の後を次いで社長に就任。梨沙氏はスノーピーク初のアパレル事業を立ち上げたほか、「衣・食・住・働・遊」をうたい、衣類から飲食、住宅、オフィス環境整備、キャンプ場経営など、事業の多角化を推し進めた。
コロナによる一時的なキャンプブームの追い風もあったが、ファミリー層の新規顧客が鈍化し、高単価の商品販売が減ったことや、円安・資源高騰もあり業績の悪化が鮮明になった。
2022年9月に山井梨沙氏が突然社長職を解任され、太氏が再び社長職に就任した。
2022年11月の決算会見で山井太社長は、「キャンプ用品という本業が疎かになっている部分があった。さすがスノーピークと思われる商品を、原点に戻って提供し続ける」と発言し、社長職と開発本部長の職を兼務し、自ら開発のトップに立ち、2023年冬には新作として「148万円の超高級テント」を発表して話題になった。
もっと知る
スノーピーク“148万円テント”初回生産は完売。開発者が語る「超高級テント」の狙い
もっと知る
陸前高田の新キャンプ場にファン殺到… スノーピークが運営、開業初日は“異様な熱気”に
免責事項:
このコンテンツの見解は筆者個人的な見解を示すものに過ぎず、当社の投資アドバイスではありません。当サイトは、記事情報の正確性、完全性、適時性を保証するものではなく、情報の使用または関連コンテンツにより生じた、いかなる損失に対しても責任は負いません。