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概要:15日の米国株式相場は続伸。米経済がかなりの底堅さを維持しながらも、インフレが落ち着きつつある兆候が表れており、連邦準備制度理事会(FRB)が経済をソフトランディング(軟着陸)させられるとの見方が広がった。
2023年11月16日 6:44 JST
米経済統計はソフトランディング示唆、利下げ期待に警戒の声も
金は米経済統計の消化後に値を消す、原油も安い
15日の米国株式相場は続伸。米経済がかなりの底堅さを維持しながらも、インフレが落ち着きつつある兆候が表れており、連邦準備制度理事会(FRB)が経済をソフトランディング(軟着陸)させられるとの見方が広がった。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4502.88 | 7.18 | 0.16% |
ダウ工業株30種平均 | 34991.21 | 163.51 | 0.47% |
ナスダック総合指数 | 14103.84 | 9.46 | 0.07% |
S&P500種株価指数は4500の節目を上回って引けた。上昇率は、ショートカバーと利上げ終了観測で勢いが付いた前日に比べると大幅に小さい。ディスカウント小売りのターゲットは堅調な決算を好感して急伸。半導体のエヌビディアは反落、連騰は10日で終わった。
朝方には米金融当局による次の一手を占う上で手掛かりとなりそうな経済統計が複数発表された。10月の米小売売上高は市場予想ほど落ち込まず、9月分は上方修正された。米小売り業界は今後、重要な年末商戦を迎える。10月の米生産者物価指数(PPI)は市場予想に反して前月比で低下。低下幅は2020年4月以来の大きさとなった。
トレードステーションの市場戦略世界責任者、デービッド・ラッセル氏は「ゴルディロックスのサインがまた増えた」と指摘。「物価上昇は穏やかになっているが、強い需要がまだ控えている。ソフトランディング(軟着陸)の形が見えてきた」と述べた。
出所:FRB、ブルームバーグ
個別銘柄では、アクティビスト(物言う株主)のバリューアクト・キャピタルがウォルト・ディズニーの株式を大量に取得したと、部外秘の情報を理由に匿名で関係者が明らかにした。エンターテインメント業界の歴史的な変化と闘うディズニーに物言う株主の圧力が強まっている。イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業スペースXは急成長を遂げる衛星通信事業スターリンクについて、早ければ2024年後半の新規株式公開(IPO)を検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
米国債
米国債利回りは朝方に上昇。午後に入るとレンジ取引の中、上昇は失速した。一連の米経済統計は強弱混在だった。米小売売上高は予想より強く、前月分も上方修正された。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.69% | 7.1 | 1.54% |
米10年債利回り | 4.54% | 9.0 | 2.02% |
米2年債利回り | 4.91% | 7.4 | 1.52% |
米東部時間 | 16時46分 |
先物市場ではアジアとロンドンからの流れで、米国の早い時間にブロック取引の売りが出され、それが現物国債の利回りに上昇圧力を加えた。
米国債、利回り上昇への賭けが復活-前日の相場急伸で参入に妙味
10年債利回りは一時11bp上昇した後に失速。大半のスプレッドも前日の流れが一部反転した。
米債券運用大手パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のダニエル・アイバシン最高投資責任者(CIO)は、「インフレの問題は解決からほど遠い」として、債券市場には来年の利下げ観測に傾斜し過ぎるリスクがあると警告した。
外為
ドルは米経済統計の発表後に小幅に上昇。小売売上高と生産者物価指数(PPI)は米経済のソフトランディングを示唆した。英インフレ率の伸び鈍化を受けて、ポンドは比較的軟調となった。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1251.12 | 2.05 | 0.16% |
ドル/円 | ¥151.38 | ¥1.01 | 0.67% |
ユーロ/ドル | $1.0847 | -$0.0032 | -0.29% |
米東部時間 | 16時42分 |
ブルームバーグ・ドル・スポット指数は100日移動平均を上回っている。通貨ボラティリティー(変動性)の3カ月間指数は、19カ月ぶり低水準の7.01%。
ティー・ロウ・プライスは、来年の米利下げ観測は行き過ぎであり、他の主要国・地域と比べた米国の経済成長と高い金利がドルを支えると予想。フィデリティ・インターナショナルは、米国で高金利が長期化することで景気が悪化するリスクがあり、そうなればドルの追い風になるとみる。一方、ウェスタン・アセット・マネジメントは、米国債への需要と世界の基軸通貨としてのドルの地位が「米国例外主義」の論拠を支えると唱える。
サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)に、米金融当局の政策が効果を発揮していると語った。
ブルームバーグ・ドル・スポット指数と100日移動平均
出所:ブルームバーグ
ユーロは米経済統計の発表後、対ドルでこの日の安値を付けた。
ユーロ圏ソフトランディングには「若干の不安」-ポルトガル中銀総裁
ドルは対円での上昇が続けば、2022年に記録した151円95銭が視野に入ってくる。ユーロは対円で2008年8月以来の高値を付けた。
日本経済は7-9月期に3四半期ぶりのマイナス成長に転じた。市場の予想以上の落ち込みにより、日本銀行の金融緩和からの政策正常化が遅れる可能性がある。
実質GDP3期ぶり減、消費低迷で-日銀政策正常化に遅れも (2)
原油
ニューヨーク原油先物相場は下落。米エネルギー情報局(EIA)が発表した統計で原油在庫の拡大が示されたほか、サンフランシスコ連銀のデーリー総裁が高金利長期化の可能性を示唆したことが材料視された。
EIA統計によると、原油在庫は過去2週間に1750万トン増加した。インフレとの闘いで勝利したかどうかを判断するには時期尚早だとするデーリー総裁の発言を英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じると、原油相場は下げ幅を広げた。
出所:NYMEX
トータス・キャピタル・アドバイザーズのポートフォリオマネジャー、ロブ・サメル氏は、原油在庫は膨らんだものの、「製品在庫の減少はガソリン、ディーゼル、ジェット燃料に対する需要の高まりを示唆している」と指摘。「最終的には製油業者が原油を買い増すことになり、原油需要が増大することを意味する」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比1.6ドル(2.0%)安の1バレル=76.66ドルで終了した。北海ブレント先物1月限は1.6%安い81.18ドル。
金
ニューヨーク金相場は反落。今後の米金融政策の手掛かりを得ようとする市場参加者が小売売上高などを消化する中、値を消す展開となった。
TDセキュリティーズのアナリスト、ダニエル・ガリ氏は戦争絡みのリスクプレミアムが縮小する中で、金価格がさらに軟化すると予想。「金相場で次の大規模な買いプログラムが誘発されるには1オンス=2020ドルを突破する必要がある」とリポートで指摘した。
金スポット価格
出所:ブルームバーグ
金スポット相場はニューヨーク時間午後2時45分現在、前日比2.46ドル(0.1%)安の1オンス=1961.83ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は2.20ドル安い1964.30ドルで終えた。
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