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概要:米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスはイタリアをジャンク(投資不適格)級への格下げの瀬戸際に立たせたことで、自らを窮地に追い込んでいる。S&Pグローバル・レーティングでかつてソブリン債格付けを統括していたモリッツ・クレイマー氏がそう指摘した。
2023年11月14日 15:53 JST
ムーディーズ、17日にイタリア格付けの検証結果を発表する予定
現在は投資適格級で最低の「Baa3」、見通し「ネガティブ」
米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスはイタリアをジャンク(投資不適格)級への格下げの瀬戸際に立たせたことで、自らを窮地に追い込んでいる。S&Pグローバル・レーティングでかつてソブリン債格付けを統括していたモリッツ・クレイマー氏がそう指摘した。
S&Pに17年勤務し、ソブリン格付け担当グローバル最高格付け責任者も務めたクレイマー氏は、ムーディーズがイタリアの格付けを投資適格級を下回る水準に引き下げるとは考えていない。ムーディーズはイタリアの格付けについて、最新の検証結果を17日に発表する予定。
現在はドイツ南西部の都市シュツットガルトでバーデン・ビュルテンベルク州立銀行(LBBW)のチーフエコノミストを務めるクレイマー氏はインタビューで、「現在のイタリアの見通しはバラ色ではないが、それでもジャンク級になり得ると考える状況にはない。何も理由がなく、ムーディーズがそうするとは本当に思えない」と語った。
イタリアのメローニ連立政権は9月、緩めの財政スタンスを採用。主要なリスク指標であるイタリア債とドイツ債のスプレッドは、一時210ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と1月以来の水準に拡大した。
財政状況の変化にもかかわらず、フィッチ・レーティングスとS&Pはいずれもイタリアの格付けをジャンク級より2段階上の水準に維持。格付け見通しは「安定的」としている。ムーディーズは投資適格級としては最も低い「Baa3」を付与しており、格付け見通しは「ネガティブ(弱含み)」。
クレイマー氏は「どうしてこのような状況に陥ったのか、私には説明できない。彼らは自ら墓穴を掘ってしまった」と語る。
こうした視点は、今世紀初頭の欧州債務危機の舞台裏で重要な役割を果たした同氏の経験に基づくものだ。
同氏が10年余りにわたりS&Pの欧州ソブリン担当チーフアナリストとして指揮した重要な案件には、イタリアのユーロ採用後で初となる2004年の格下げが含まれる。その6年後、S&Pはギリシャをジャンク級に格下げ。ギリシャを巡る混乱は世界市場を揺るがした。
クレイマー氏は「投資適格級を下回れば何かが起こるということは、経験上誰もが知っている。ギリシャでそれを目の当たりにしており、行動を起こす前に考える必要がある。ただ、ギリシャとイタリアはまったく別だということが、債務と経済の規模を見れば分かる」と語った。
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