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概要:アマゾンは、クラウドビジネスの競合であるマイクロソフトの製品「Microsoft 365」のクラウドベース版を利用する契約を結びました。その契約の詳細が、マイクロソフトの内部文書と関係者への取材で明らかになりました。
アマゾンのアンディ・ジャシーCEO。
アマゾン(Amazon)がマイクロソフト(Microsoft)のクラウドベースのMicrosoft 365を使用するために結んだ複数年契約の内容が明らかになった。本件について直接知る人物によると、この契約では、さまざまな階層に広がる150万以上のライセンスシートが含まれているという。
Insiderが確認したマイクロソフトの内部文書と、本件に詳しい2人の関係者によると、この契約にはアマゾンが5年間で10億ドル(約1500億円、1ドル=150円)以上を支払うことが含まれている。
アマゾン、Microsoft 365を「100万ライセンス、5年総額1500億円」購入契約。クラウド業界に激震
ある関係者によると、アマゾンはすでにマイクロソフトのオンプレミス版のOffice製品を使っているが、これらのツールのクラウドベース版への移行を進めているという。
この契約には、マイクロソフトの社員向けのMicrosoft 365 E5製品約55万のライセンスシートと、フルフィルメントセンターの従業員など倉庫作業員用のMicrosoft 365 F5製品100万のライセンスシートが含まれる。
最新のアマゾンの決算発表によると、2022年末時点のアマゾンの従業員数はおよそ154万1000人だった。ECの巨人と呼ばれるアマゾンは11月中にMicrosoft 365のセットアップを開始し、アマゾンの従業員の完全移行は2024年初頭に実現する見込みだと、ある関係者は語る。
マイクロソフトとの関係をリセット
今回の動きは、アマゾンとマイクロソフトの関係が大きくリセットされることを意味する。両社はクラウド・コンピューティング市場の覇権を争うライバル同士だ。しかし今、アマゾンはマイクロソフトのクラウド事業の大口顧客となりつつある。
アマゾンの業務に詳しい人物によると、同社がマイクロソフトのクラウド版365製品に今まで手を出さなかったのは、競合他社のクラウド上に何も保存したくなかったからだという。
E5とF5との違い
E5はMicroosoft 365の最上位バージョンで、電子メールのOutlook、Word、PowerPoint、ファイル共有のSharePoint、チャットアプリのTeamsなど、マイクロソフトの標準的なクラウドベースのアプリがすべて含まれている。さらに、高度なセキュリティやコンプライアンス、最大1000人の参加者を収容できるオーディオ会議などの機能が追加されている。
F5は、マイクロソフトのMicrosoft 365製品のアップグレード版で、倉庫作業員など第一線で働く従業員向けである。F5 はE5の機能と多くを共有しているが、マイクロソフトが 「学歴や業種に関係なく、顧客や取引先、その他のサービスの受け手と直接仕事をするあらゆる個人」と定義し、スタッフ向けに低価格で提供しているものだ。
定価と現実
マイクロソフトは、Microsoft 365 E5を年間契約で1ユーザーあたり月額57ドル(約8550円)を定価としている。だがこのメーカー希望価格を支払う法人顧客はほとんどなく、たいてい企業は長期契約の割引を交渉することが多い。この定価で計算すれば、55万ライセンスすべてを全期間にわたり使用した場合、5年間で19億ドル(約2850億円)かかることになる。
Microsoft 365 F5は1ユーザーあたり月額8ドル(約1200円)からで、100万ライセンスすべてを5年間利用すると4億8000万ドル(約720億円)になる。F5は、1ユーザーあたり月額2.25ドル(約338円)のF1、または月額8ドル(約1200円)のF3のアドオンで、つまり、それぞれ1億3500万ドル(約202億円)と4億8000万ドル(約720億円)がさらにかかる計算となる。
ライセンスの数と契約期間の長さを考えると、アマゾンがこれらのクラウドサービスの対価を定価で払う可能性は極めて低い。とはいえアマゾンの従業員規模を考えれば、それでも巨大な取引になることは間違いない。
アマゾンの広報担当者は、これらのMicrosoft 365の定価を計算するのは「取引の価値を著しく過大評価することになる」と述べたが、マイクロソフトの内部文書に記載されている10億ドル(約1500億円)の支出契約についてはコメントを避けた。マイクロソフトからもコメントは得られなかった。
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