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概要:米電気自動車(EV)メーカー、テスラの株価は、ここ2週間足らずで2割近くの価値を失う勢いだ。EV需要が失速し始めているとの懸念が重しとなっている。
2023年11月1日 0:10 JST
テスラ株価、7-9月決算を発表した18日以降に約20%下落
他の自動車メーカーやサプライヤー、アナリストも需要リスクに言及
米電気自動車(EV)メーカー、テスラの株価は、ここ2週間足らずで2割近くの価値を失う勢いだ。EV需要が失速し始めているとの懸念が重しとなっている。
株売りのきかっけは、テスラが7-9月(第3四半期)決算の電話会見で、成長に対して従来よりも弱気な見方を示したことだ。その後、複数の自動車メーカー大手やウォール街のアナリストから暗い発言が続き、今週にはパナソニックホールディングス(HD)や半導体のオン・セミコンダクターも、EV業界に対して厳しい見方を示した。
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こうした警告は、全米自動車労組(UAW)と激しい労使交渉を繰り広げてきた米自動車メーカー全体の株価を総じて圧迫。それでも、テスラの下げは突出する。決算を発表した10月18日以降の下落率は約20%に達し、時価総額から約1450億ドル(約21兆9300億円)が吹き飛んだ。これに対し、同期間におけるS&P500種株価指数の下落率は3.6%、ナスダック100指数が4%余りだ。
モルガン・スタンレーのアナリスト、アダム・ジョナス氏は31日、業界全般の弱含みについて触れたリポートで「問題の核心は、コスト上昇、価格下落、金利上昇、需要鈍化の中で、証明されていないEV戦略に投資する資本集約的なセクターにある」と指摘。「投資家はここにきて、EVへの巨額投資は価値を高めるどころか、価値を破壊するかもしれないとの見方に目覚めつつあるようだ」と述べた。
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