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概要:9日の米金融市場では、株式相場が続伸。複数の米金融当局者の発言を受けて、年内の追加利上げは見送られるとの観測が強まった。パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃を受けて戦闘拡大への懸念が強まり、原油先物相場は急伸した。
NY原油先物は大幅続伸、ハマスによるイスラエル攻撃で
円は対ドル一時148円44銭、米国債の現物取引は休場
9日の米金融市場では、株式相場が続伸。複数の米金融当局者の発言を受けて、年内の追加利上げは見送られるとの観測が強まった。パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃を受けて戦闘拡大への懸念が強まり、原油先物相場は急伸した。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4335.66 | 27.16 | 0.63% |
ダウ工業株30種平均 | 33604.65 | 197.07 | 0.59% |
ナスダック総合指数 | 13484.24 | 52.90 | 0.39% |
S&P500種株価指数は下げを埋める展開となった。米連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン副議長は、米国債利回り上昇が景気を一段と抑制する可能性があるとし、金融当局は「必要となり得る追加的な政策引き締めの程度を見極める上で、慎重に進むことができる立場」にあると述べた。ダラス連銀のローガン総裁は、最近見られる米長期債利回りの急上昇について、金融当局による追加利上げの必要性を減らす可能性があるとの認識を示した。
ジェファーソン副議長、利回り上昇の影響留意-慎重に進むこと可能 (1)
ダラス連銀総裁、米長期債利回り上昇で利上げの必要性は低下も (2)
ナットアライアンス・セキュリティーズのアンドルー・ブレナー氏は「シナリオが変わってしまった」と指摘。「追加金融引き締めの確率はこの週末以降、劇的に低下した」と述べた。
先週末の時点では、9月の米雇用者数が予想外に急増したことを受けて、市場が織り込む年内の追加利上げ確率は上昇していた。
この日は、エネルギー株がS&P500種の上げを主導。エクソンモービルやシェブロンが上昇した。国防銘柄も買われ、ノースロップ・グラマンは11%超上げて2020年3月以来の大幅高となったほか、ロッキード・マーチンは8.9%値上がり。一方、アメリカン航空グループやデルタ航空は下落した。イスラエル企業のテバファーマスーティカル・インダストリーズやチェック・ポイント・ソフトウエア・テクノロジーズは米国での取引で値下がり。
【イスラエル】死者数1100人超、イランは関与を否定-EU緊急会合へ
イスラエル関連銘柄が世界的に下落、戦闘激化懸念-防衛関連株は上昇
UBSグローバル・ウェルス・マネジメントの米州担当最高投資責任者(CIO)、ソリタ・マルチェリ氏は今回の中東での戦闘について、足元で地政学的な懸念が続いているタイミングで起こっているとリポートで指摘。
「こうした背景を鑑み、当社では株式よりも債券を引き続き選好する」と説明。「債券の方がリスクリワードが高いと考える。5-10年物の質の高い債券購入を検討するよう勧める。当社はさらなるインフレ鈍化と世界経済成長の減速を予想している」と続けた。
米国債
コロンブスデーで米国債の現物取引は休場。10日に取引再開となる。米国債先物は上昇した。
外為
ドルは下落。米金融当局者2人が最近の米長期債利回りの上昇を背景に、慎重な政策アプローチを示唆したことが重しとなった。祝日で薄商いの中、ドルは朝方には上昇していた。この日は原油高を追い風に、主要10通貨ではノルウェー・クローネの上げが目立った。
円は上昇。安全逃避の動きにも支えられ、対ドルでは一時0.6%上げて148円44銭を付けた。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1268.78 | -1.88 | -0.15% |
ドル/円 | ¥148.53 | -¥0.79 | -0.53% |
ユーロ/ドル | $1.0566 | -$0.0020 | -0.19% |
米東部時間 | 16時49分 |
原油
ニューヨーク原油先物相場は大幅続伸。ハマスがイスラエルに奇襲攻撃を仕掛けたことを受け、中東地域の不安定さがあらためて意識された。
世界の原油供給におけるイスラエルの役割は限定的だが、ハマスとの大規模な衝突は米国とイランを巻き込む恐れがある。イランは原油供給を拡大させており、逼迫(ひっぱく)気味の需給を和らげるのに寄与している。だが、今回の事態を受けてハマスを支援しているとされるイランに米国が追加制裁を科せば、イランからの原油輸出に影響が及ぶ可能性がある。
CIBCプライベート・ウェルスのシニア・エネルギー・トレーダーのレベッカ・バビン氏は「原油相場は最近、地政学的な出来事に過剰反応しがちで、価格上昇は短命に終わってきた」とした上で、「今回は例外となるかもしれない」と指摘。原油相場が供給混乱の可能性に特に影響を受けやすいことに言及した。
イランに対する報復といった事態に発展した場合、原油供給の大動脈であるホルムズ海峡の船舶通過が脅かされる可能性がある。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物11月限は前営業日比3.59ドル(4.3%)高の1バレル=86.38ドル。北海ブレント12月限は3.57ドル(4.2%)上昇し、88.15ドルで引けた。
金
ニューヨーク金相場は続伸。スポット価格は7月以来の大幅上昇となった。イスラエルとハマスの戦闘で緊張が高まっていることから、逃避資金を呼び込んだ。
サクソバンクの商品戦略責任者オレ・ハンセン氏は、今回の中東での緊張を受け、米金融当局が不透明感の高まりから利上げを継続しない可能性もあると指摘。「利上げでなく利下げの可能性に市場の関心が向かうにつれて」、金に対する追加的な需要が生まれるかもしれないと述べた。
スポット価格はニューヨーク時間午後3時17分現在、前営業日比1.5%高の1オンス=1860.73ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は19.10ドル(1%)上昇し、1864.30ドルで引けた。
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