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ＩＭＦ、世界経済ソフトランディングの可能性高まる－成長まだら模様
概要：国際通貨基金（ＩＭＦ）は、各国・地域の中央銀行が世界経済をリセッション（景気後退）に追い込むことなくインフレを抑制できる可能性は高まっていると見ている。ただ成長見通しには依然としてばらつきがあり、新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）前より弱いと警告した。
米国はコロナ禍前の道筋に戻る－インドなど一部の新興国も際立つ
大半の富裕国の景気減速と予想下回る中国経済活動に伴うリスク警告
国際通貨基金（ＩＭＦ）は、各国・地域の中央銀行が世界経済をリセッション（景気後退）に追い込むことなくインフレを抑制できる可能性は高まっていると見ている。ただ成長見通しには依然としてばらつきがあり、新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）前より弱いと警告した。
ＩＭＦのゲオルギエワ専務理事は５日の講演で、米国はパンデミック前の道筋に戻っており、インドなど一部の新興国も際立っていると発言。景気回復は緩やかだが、サービス需要が想定より力強いほか、生活費上昇の沈静化が進んでいると強調した。
ゲオルギエワ氏は講演用テキストで「これは世界経済のソフトランディング（軟着陸）の可能性を高める」とする一方、「だが油断はできない」と指摘した。
2020年以降の相次ぐショックで失われた世界の生産高は３兆7000億ドル（約549兆円）に上ると説明した。世界経済のブロック化は、アフリカを含め新興国や発展途上国を中心に成長の機会を損なう恐れがあるとも述べた。
さらに、大半の富裕国の景気減速と、予想を下回る中国の経済活動に伴うリスクに警鐘を鳴らした。ＩＭＦは４月に、現在の世界経済の成長率はパンデミック前の20年間平均である3.8％を下回ったままで、中期見通しも弱まったと警告したが、ゲオルギエワ氏はこの日、こうした見方をあらためて確認した。
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