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概要:米国のオフィス用不動産価格は今後さらに落ち込む見通しで、少なくともあと9カ月は値下がりが続きそうだ。最新のブルームバーグ「マーケッツ・ライブ(MLIV)パルス」調査が示した。
米国のオフィス用不動産価格は今後さらに落ち込む見通しで、少なくともあと9カ月は値下がりが続きそうだ。最新のブルームバーグ「マーケッツ・ライブ(MLIV)パルス」調査が示した。
回答者919人の約3分の2が米オフィス市場の回復は深刻な低迷を経て、ようやく回復すると予想。さらに多くの回答者が、米商業用不動産価格の底打ちは2024年7-12月(下期)以降だとの見通しを示した。
Will the US Office Market Rebound Without a Severe Crash?
Source: Bloomberg MLIV Pulse survey Sept 25-29 with 919 respondents globally.
モルガン・スタンレーによれば、25年末までに期限を迎える商業用不動産債務は1兆5000億ドル(約225兆円)。特に商業用不動産の約25%がオフィスビルで、借り換えは容易ではない。グリーン・ストリートの商業用不動産価格指数は、22年3月のピークから既に16%下落している。
米金融当局の積極的な引き締め策で資金調達コストが上昇し、商業用不動産の評価額は打撃を受けている。しかし、市場が底に近づいていると確信している買い手はそれほど多くないため、エクスポージャーの圧縮を探る金融機関は現時点で許容できる選択肢をほとんど見つけられていない。
US Commercial Real Estate Prices Expected to Keep Sliding
We asked: When will US commercial real estate prices bottom?
Source: Bloomberg MLIV Pulse survey Sept 25-29 with 919 respondents.
英銀バークレイズのアナリスト、リア・オーバービー氏は「大損して売りたいとは誰も思わない。こうした物件は長期にわたり売却の必要がなく、所有者はできる限り売却を先送りする公算が大きい」と語った。
ゴールドマン・サックス・グループが3月に出したリポートによると、22年時点でオフィスビル債権の約30%を保有していた地方銀行のストレスが問題をさらに大きくしている。
米連邦準備制度によれば、シリコンバレー銀行(SVB)とシグネチャー・バンクが破綻した後、中小銀行の預金残高は8月までの1年間に2%近く減少。これは銀行の資金繰りが悪化し、融資能力が低下したことを意味する。
通勤ストレス
モルガン・スタンレーが総額11兆ドルと評価する米商業用不動産の所有者に、金利上昇の影響が浸透するには数年かかる可能性がある。例えば、オフィスビル投資家は長期固定金利の融資を受けていることが多々あり、テナントも同様に長期リース契約を結んでいることが多い。
仮に米商業用不動産が深刻かつ長期的に低迷し、オフィス部門で大規模な貸し倒れが発生したとしても、市場全体の安定が脅かされることはないとオーバービー氏は指摘。不動産セクターの規模は大きいが、債務が幅広い投資家に分散しているため、損失を吸収できると説明した。
高金利に加え、オフィス市場はテナントの退去やスペース縮小にも見舞われている。特にその傾向が強い米国のオフィスワーカーは、欧州やアジアよりもオフィス勤務に消極的だ。オフィス復帰への抵抗は、通勤ストレスが一因かもしれない。MLIVパルスの回答者の40%余りが、公共交通機関の選択肢が充実していれば、もっと頻繁に出勤したい気持ちになると答えている。
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)期にオフィスから遠く離れた場所に移った回答者は約20%で、それを後悔しているとの回答は3%だけだった。また、3分の1近くがコロナ禍以前より通勤時間が長くなったとしているが、これは恐らく引っ越しか、パンデミック期の交通サービス縮小が原因と思われる。
MLIVパルス調査は、ブルームバーグ・ニュースの読者を対象にブルームバーグの「マーケッツ・ライブ」チームが毎週実施。MLIVブログは同チームが運営している。
今週の調査は、四半期決算についての質問だ。小売企業は利益について悲観的見通しを示すだろうか、それとも予想外にポジティブな見通しを示すだろうか(英語での調査には匿名で参加可能です。こちらをクリックしてください)。
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