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概要:ユーロ圏のインフレに関する消費者の予想は7月に上昇した。欧州中央銀行(ECB)が5日、月次調査結果を発表した。ECB当局者らは9月14日の決定について追加利上げか利上げ停止かを考慮中。
3年先の物価上昇率は2.4%と予想、依然として2%上回るとの見方
ECBは9月の政策決定について追加利上げか停止かを考慮中
ユーロ圏のインフレに関する消費者の予想は7月に上昇した。欧州中央銀行(ECB)が5日、月次調査結果を発表した。ECB当局者らは9月14日の決定について追加利上げか利上げ停止かを考慮中。
発表によると、今後12カ月のインフレ期待は前回調査と同じ3.4%にとどまった。3年先については2.3%から2.4%に上昇し、3年後もインフレ率がECB目標の2%を上回るとの予想があらためて示された。
Euro-Area Consumers Inflation Expectations Inched Up in July
Source: European Central Bank
Note: Chart shows median
先週発表された8月のユーロ圏インフレ率は総合、コアともに5.3%だった。
短期金融市場は14日の4%への利上げ確率25%を織り込んでいる。
ECBチーフエコノミストのレーン理事は5日、物価について慎重ながらも楽観的な見通しを示した。アイルランドのウェブサイト「カレンシー」とのインタビューで、当局が注目するコアインフレは「秋の間を通して低下すると予想している」と述べ「モノのインフレとサービスインフレに幾分の鈍化が見られたという事実を強調しておきたい。これは望ましい展開だ」と語った。
ECBは今後数カ月にコアインフレが鈍化すると予想-レーン理事
ユーロ圏消費者の3年後のインフレ率予想は2.4%に上昇
Source: Bloomberg
政策委員会メンバーのウンシュ・ベルギー中銀総裁は2日、政策金利を「もう少し引き上げる必要があるかもしれない」と述べた。一方で「ある時点で一旦停止するという考えも排除できない」と付け加えた。
ECBの利上げ、「もう少し」必要になる可能性-ウンシュ氏
ECBの調査によると、消費者は今後12カ月間の経済成長率予想を6月のマイナス0.6%からマイナス0.7%に変更。やや悲観的になっている。
5日発表された別のデータによると、ユーロ圏の8月のサービス業購買担当者指数(PMI)改定値は速報から下方修正された。製造業が低迷する中でリセッション(景気後退)回避に貢献してきたサービス業の弱さが鮮明になった。
政策委員会メンバーのビスコ・イタリア中銀総裁は同日のイベントで「金融政策の将来の見通しを考えるに当たって、非常に慎重にならなければならないだろう」と語った。
ECBは今後の政策について非常に慎重でなければならない-ビスコ氏
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