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概要:ソフトバンクグループ傘下の半導体設計会社、英アームは米国時間21日にも新規株式公開(IPO)の申請書類を公表する見通しだ。ソフトバンクGによる買収から7年を経て、アームの財務状況が明らかになる。
2023年8月21日 19:30 JST
アームは米国時間21日にもIPO計画を明らかにする見通し
今年最大のIPOか、2年にわたる市場の低迷を和らげる可能性
ソフトバンクグループ傘下の半導体設計会社、英アームは米国時間21日にも新規株式公開(IPO)の申請書類を公表する見通しだ。ソフトバンクGによる買収から7年を経て、アームの財務状況が明らかになる。
9月に予定されているIPOは今年最大の規模になる見込みで、米市場における史上最大のハイテク企業上場の1社になる可能性もある。
ブルームバーグ・ニュースによると、アームは600億-700億ドル(約8兆8000億-10兆2000億円)の企業評価額を目指すという。IPOで80億-100億ドルを市場から集めるとされていたが、ソフトバンクGがビジョン・ファンドからアーム株を買い取った後、より多くの持ち分を保持することを決定したため、調達額が低めになるもよう。
アームは米証券取引委員会(SEC)にIPOを正式に申請するまでは、株式発行・売り出しの規模と価格案を開示する必要はない。
アームの上場は、2021年11月の電気自動車(EV)メーカー、リビアン・オートモーティブによる137億ドルのIPO以降で米最大規模となる。同年には1000件以上のIPOで史上最高の3390億ドルが調達された。
上場後のアーム株動向は、オンライン食料品配達のインスタカートやマーケティングとデータ自動化プロバイダーのクラビヨなど数十のスタートアップがそれぞれのIPOの実施に踏み切るか、あるいは延期するかを左右する可能性がある。
アームはいったん、米エヌビディアによる買収で合意したが、顧客と規制当局の反対で昨年中止になった。スタートアップ投資で損失が膨らんだソフトバンクGにとって、投資収益化につながるかもしれない。ただ、ソフトバンクGはまだアームと決別する準備ができておらず、同社株の約10%のみを上場させるとブルームバーグ・ニュースが報じている。
収益減少
アームはマイクロプロセッサーの設計に必要な設計図を販売し、ソフトウエアプログラムがこれらの半導体とどのように通信するかを規定する命令セットと呼ばれる技術をライセンス供与している。アームのテクノロジーは電力効率に優れているため、バッテリー駆動時間が重要なスマートフォンに広く採用されている。
潜在的な投資家は、アームがアップルやアマゾン・ドット・コムといったテクノロジー大手企業に採用されているモバイル向け半導体の設計以外の分野でどのように多角化を計画しているのかを注視するだろう。アームの影響力は着実に拡大しているが、半導体需要の低迷にも直面している。
ナスダックへの上場申請書草案によると、アームの昨会計年度の年間売上高は1%減少した。レネ・ハース最高経営責任者(CEO)はモバイル市場よりも有利な分野であるコンピューターやサーバー、データセンター向け半導体を製造する顧客との契約拡大にかじを切っている。
今年これまでのIPOは金融危機さなかの09年以来の低迷で、手数料やボーナスが減少している投資銀行にとっては、アーム上場は歓迎すべき出来事だろう。
ブルームバーグが集計したデータによると、1月1日以降のIPO規模は144億ドルにとどまり、ジョンソン・エンド・ジョンソンがスピンオフしたケンビューがそのほぼ3分の1を占めている。
引受金融機関
ブルームバーグは、アームのIPOには引受金融機関として少なくとも28の銀行・証券会社が起用されたと伝えている。
アームは過去に注目を集めたテクノロジー企業のIPOからヒントを得ている。中国のアリババグループが約10年前に行った250億ドル規模の米IPOを連想させる手法で、アームは「主幹事」を用いず、上位4社の引受会社に均等に手数料を支払う。
事情に詳しい関係者によると、アームIPOには複数の戦略的投資家が参加し、それぞれ約1億ドルの普通株を購入する予定だという。少額とはいえ、これはオランダの半導体製造装置メーカー、ASMLホールディングが韓国のサムスン電子や米インテル、台湾積体電路製造(TSMC)といった大口顧客を投資家に迎えた12年の取引と同じ流れだ。
新規のアーム出資者の顔ぶれはまだ決まっていないが、インテルやエヌビディア、アマゾンといったアームの顧客やパートナーが候補に挙がっているとブルームバーグが報じている。
同社のビジョン・ファンド事業は、22年3月期と23年3月期のセグメント利益(税引き前利益)が合計で約6兆9000億円の赤字だった。
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