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概要:米連邦準備理事会(FRB)の利上げ打ち止めが視野に入り、利下げサイクル開始のカウントダウンが始まろうとしている。歴史を振り返ると、最後の利上げから最初の利下げまでの期間は平均的に短いが、1990年代以降は長くなってきていることに留意が必要だ。
[オーランド(米フロリダ州) 4日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の利上げ打ち止めが視野に入り、利下げサイクル開始のカウントダウンが始まろうとしている。歴史を振り返ると、最後の利上げから最初の利下げまでの期間は平均的に短いが、1990年代以降は長くなってきていることに留意が必要だ。
8月4日、 米連邦準備理事会(FRB)の利上げ打ち止めが視野に入り、利下げサイクル開始のカウントダウンが始まろうとしている。
一つ確かなこととして、FRBは早期の「ピボット(利下げへの転換)」観測を必死で打ち消そうとしている。利下げ期待が広がって金融環境が緩和し、過去1年半のインフレ退治の努力が台無しになるのを防ぐためだ。
FRBのメッセージは浸透しているようで、市場は利上げが9月で打ち止めになる可能性を予想しながらも、最初の利下げは来年5月まで完全には織り込んでいない。
この予想通りだと、最後の利上げから最初の利下げまでの期間は8カ月となり、過去数十年間の平均より大幅に長い。
調査会社ウィリアム・ブレアのアナリスト、リシャール・ドゥシャザル氏によると、1971年からの平均期間は5.5カ月だ。
ただ同氏は「9─12カ月が非常に例外的だというわけではない」と語った。
SMBC日興セキュリティーズ・アメリカのチーフエコノミスト、ジョセフ・ラボーニャ氏によると、1950年代からの18サイクルの平均期間は3カ月と、さらに短い。ただ過去5サイクルの平均は7.6カ月だ。
<長期化の理由>
こうした変化の理由は幾つか考えられる。
第一に、1970年代から80年代初頭にかけてインフレ率は高く、急変動していたため、中央銀行は急速な政策転換を迫られていた。その後、マクロ経済の急変動は徐々に収まり、80年代半ばからの「大いなる安定」期にはすっかり落ち着き、2007年の世界金融危機へと至った。
第二に、情報アクセスが向上したことで、中銀は過去に比べて十分な情報に基づいて政策決定を行えるようになった。つまり理論上、受動的というよりも能動的に動けるようになり、やや長期的な政策運営が可能になった。
インフレターゲット、金融市場の洗練化、中銀のコミュニケーションの透明化、中銀の独立性向上といった要因も全て、利上げ終了から利下げ開始までの期間長期化につながった。
(筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)
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