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概要:大半の投資家は、2024年末までに米経済がリセッション(景気後退)に陥ると予想しており、現在の株式の強気相場が短命にとどまるとみて期間長めの米国債を選好している。最新のブルームバーグ「マーケッツ・ライブ(MLIV)パルス」調査が示した。
2023年8月7日 9:12 JST
回答者の大半は2024年末までの米リセッション入りを予想
期間長めの米国債への投資に適した時と大半が回答
大半の投資家は、2024年末までに米経済がリセッション(景気後退)に陥ると予想しており、現在の株式の強気相場が短命にとどまるとみて期間長めの米国債を選好している。最新のブルームバーグ「マーケッツ・ライブ(MLIV)パルス」調査が示した。
回答者410人の約3分の2は来年末までの米経済のリセッション入りを予想。20%は年内の景気後退を予測した。一方、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は先月、FRBのスタッフエコノミストがもはやリセッションを予想していないと発言した。
Two-Thirds See a Recession by the End of 2024
20% see a recession by end of this year
Source: Bloomberg MLIV Pulse survey July 31-August 4, with 410 respondents.
回答者は現在の米経済の回復力をそれほど重視せず、過去1年4カ月間に米金融当局が行った計5.25ポイントの利上げによるさらなる景気抑制的な影響の波及を予想しているようだ。米金融当局は先月、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を22年ぶりの高水準に引き上げ、パウエル議長は追加利上げの可能性を示唆した。
今回の調査結果は、連邦準備制度がやがて見込まれる景気鈍化への対応を名目に、24年に数回の利下げを実施して政策金利を計1ポイント余り引き下げると織り込むトレーダーの動きと合致する。
その結果、投資家は中長期の米国債に価値を見いだしている。これらの利回りは先週、昨年10月に付けた数年来の高水準を試しそうな勢いだった。先週の債券安は、フィッチ・レーティングスが米国債の格付けを引き下げたことや、米財務省が中長期債の発行額を増やすと発表したことが背景にある。7月の米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが予想を下回ったことを受け、米国債相場は4日に幾分回復した。
米経済がリセッション入りするかどうかやその時期、それが株式に何を意味するかなどについて、調査回答者の意見は割れている
Source: Bloomberg
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投資家らは、連邦準備制度が24年に利下げに転じると賭けているようだ。現在、米財務省短期証券(TB)利回りを1.25ポイント余り下回っているにもかかわらず、期間長めの米国債は利下げ観測で魅力が高まっている。回答者の60%近くは、今が期間7年超の米国債を買う好機だと答えた。回答の59%は8月1日のフィッチによる米国債格下げ前に寄せられたことを留意する必要がある。
Is now a good time to invest in the longest-duration bonds (greater than 7 years)?
Source: Bloomberg MLIV Pulse survey on July 31-August 4, with 410 respondents.
それでも今回の調査結果は米国株にとって問題を示唆している。人工知能(AI)ブームなどを材料にナスダック100指数は上期としては過去最高のリターンを記録。市場のバリュエーションも上昇しており、S&P500種株価指数を構成する銘柄の株価収益率は約20倍となっている。ヤルデニ・リサーチのデータによれば、過去20年間の平均は16倍程度だ。
回答者の最も大きい割合である47%は、米株式市場が根拠なき熱狂によるバブルだと答えた。一方、28%はまだ上昇余地のある強気相場だと回答した。
回答者の3分の2余りは、S&P500種がなお「業績リセッション」に陥っており、それがまだ続くと答えている。
Which best describes the US stock market at this time?
Here\'s how investors voted:
Source: Bloomberg MLIV Pulse survey July 31-August 4 with 410 respondents.
今回の調査結果は、投資家が今後1年を見通す上で考慮しなければならないマクロ経済リスクの複雑さも浮き彫りにしている。
回答者の約4分の3は、米金融当局がインフレ指標として注視する個人消費支出(PCE)コア価格指数の上昇率が今後1年間、3%を上回る水準にとどまるか、あるいは割り込んだ後に3%台に戻ると予想している。直近の水準は4.1%と21年以来の低水準。
こうした見方は、期間長めの米国債に対する強気の回答や、来年の利下げ開始への市場の賭けとは対照的だ。このことは、インフレ率の高止まりでも米金融当局がある時点で政策緩和を余儀なくされるような深刻な景気後退がいずれ訪れると、多くの関係者が予想していることを示唆する。株式の先行きに対する懸念はそのためだ。
MLIVパルス調査はブルームバーグ・ニュースの読者を対象にブルームバーグの「マーケッツ・ライブ」チームが毎週実施。MLIVブログは同チームが運営している。
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