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概要:米経済に回復力の兆候が見える中で格付け会社フィッチ・レーティングスが1日に米国の格付けを引き下げたことを巡り、ラリー・サマーズ氏やモハメド・エラリアン氏をはじめとする著名エコノミストは同社の判断を批判した。
ラリー・サマーズ氏
Photographer: Ting Shen/Bloomberg
サマーズ元財務長官は、米財政赤字の長期的軌道には懸念すべき理由があるものの、米国の債務返済能力に疑問はないと指摘。アリアンツの首席経済顧問を務めるエラリアン氏は、格下げは「奇妙な動き」であり、市場に影響を与える可能性は低いと述べた。
電話インタビューでサマーズ氏は「これが米国債のデフォルト(債務不履行)リスクを生むという考えはばかげており、フィッチがこの状況について何か新しく有益な見識を持っているとは思えない」とコメント。「どちらかといえば、ここ数カ月のデータは、人々が考えていたよりも経済が好調なことを示しており、米債務の信用力にはプラスだ」と語った。
経済的ショック
フィッチは減税と新たな歳出イニシアチブ、多くの経済的ショックが財政赤字を増大させたとし、米国の格付けを最上級の「AAA」から「AA+」に1段階引き下げた。米格付け会社S&Pグローバル・レーティングが2011年に米国の格付けを最上級から引き下げたのに続く動きで、主要格付け会社ではムーディーズ・インベスターズ・サービスだけが米国を最上級に据え置いている。
米国の債務上限を一時停止する超党派の合意は、長期にわたる交渉の末に取りまとめられ、6月初旬に法律が成立した。
エラリアン氏はX(旧ツイッター)への投稿で「これを見るエコノミストや市場アナリストの大半は、挙げられた理由とそのタイミングに同じように当惑するだろう。今回の発表は、米経済と市場を長期にわたり混乱させる影響を与えるよりも、一蹴される可能性の方が高い」とコメントした。
アジア金融市場の当座の反応は比較的穏やかだった。格下げを受けて逆に資金逃避需要が高まった米国債は小幅上昇。ドルは主要通貨の大半に対して上昇し、米株価指数先物は下落した。
ポール・クルーグマン氏
Photographer: Christopher Goodney/Bloomberg
ノーベル経済学賞受賞者でニューヨーク・タイムズ紙のコラムニスト、ポール・クルーグマン氏はツイッターで、「フィッチは米国を格下げしたが、この決定は広く嘲笑されており、それは当然だ。彼らが示した基準でみても意味を成さない」と投稿。オバマ政権で大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を務め現在はハーバード大学教授のジェーソン・ファーマン氏はフィッチの判断は「全くばかげている」と指摘した。
フィッチでソブリンおよび超国家的格付けのグローバル責任者を務めるジェームス・マコーマック氏はこうした批判について、格下げはリセッション(景気後退)の可能性を巡る予測ではなく、「財政赤字と政府債務残高の増加を特徴とする」米国の中期的な財政見通しに基づくものだと電子メールで回答した。
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